234話 ツキとライム
「ねぇ~本当にユージと離れちゃって良かったの~?」
「何度言ったら分かるの! 二人を探す気がないやつと一緒にいても不快なだけなの!」
ライムとツキはウェストを捜索し続けていたが、一向に見つかる気配がない。
「でも~二人を真っ先に探し始めたのはユージだし~いなくなって一番心配していたのもユージだよね~」
「ううっ、それはそうだけど、それとこれとは別の話なの。」
ツキだって、ユージと別れた後しばらくは怒っていて会いたくない様子だったが、姉妹がウェストにいなさそうだと分かり始めるにつれて、段々気にし始めているようだった。
「リアちゃんに会わせる顔がないの。ユージがどこにいるか分からないし、二人もまだ見つかってないの。見つけるまで帰れなくなっちゃったの。」
謝ってまた会いたい。だけれどもそれが叶わない。謝れるがユージにその声は届かない。
「ねえ見て~! ナナちゃんとシノちゃんの捜索クエストがギルドから出てる~!」
ライムはギルドに張り出されている依頼をツキに見せた。
「しかも、緊急だって~!」
ツキは笑っていない。探す気がないのだといい続けていた相手のユージがやったことであることはツキにもわかる。そして、ギルドで緊急のクエストとして出してくれているのだ。探す気がないわけがない。分かれてしまったことに対する自責の念に駆られていた。しかし、それだけではない。
「クエストを私達が達成すれば、ユージとまた会えるの!」
探してやるという決意もツキに同時に生まれていた。




