99話 ハール戦②
黒い羊は、ななしの姉妹の故郷で見た天使に姿を変えた。黒い毛は見当たらない。白い毛は純白の羽になり、天使の美しさを際立たせている。ユージはロリコンなので強く惹かれることは無かった。
「「かっわいい~!」」
ツキとナナが叫んだ。うん、可愛い。ナナは故郷を破壊した仲間と同族でも同人でなければ気にしないようだ。同族?
「ダンジョンのボスって魔族じゃないとなれないんじゃなかった?」
「恐らく天使と魔族のハーフなの。」
羊の姿をした魔族と天使の間の子なのだろう。となるとイキョーは霧だから……あまり深く考えないでおこう。
「ンメェェェェェッ!」
鳴き声は羊のままだった。ユージが反撃するとハールは消し飛んだ。
実際は依然として残っている天気を操る能力と耐久力に加え、新たに天使という種族が持っているステータスの高さがあるため、ハールを天使の姿に変えることが出来た挑戦者がいたとしても、勝つことは不可能に近いだろう。
ハールのダンジョンを抜けて、ユージは観光したい気持ちがあったが、ずっとダンジョンにいたからと休んでから観光することにした。
ユージが楽しみにしているのは東風団のメンバーの水着姿を見ることだ。サウスが暑い気候だと知ってからユージは行きたくて仕方がなかった。可愛い水着姿を見るために。可愛い水着姿を見るために。
しかしユージは恐ろしい事を聞いてしまう。
この世界の人は海に入って遊ぶという事をしないのだ。




