9話 思っていた以上に強くなっていた
「と、話はこれで終わりだぁ。二人は数日飲み食いしてねぇからなぁ。貴様も弱そうだし、万が一のことも考えて仲間も呼んでいるから降参した方が身のためだぞぉ。」
ここまで色々と話してくれるなんて思わなかった。ゲームで魔王が勇者とあったときにほぼ必ずやる、お約束みたいなものじゃん。
「言う通り。力…使えない。」
本当は使わずにとっておきたかったよ。とっておきたかったけど、いざというときに力不足じゃ困るしな。力試しといきますか!
「スキル≪自己治癒≫!」
「アイツ馬鹿なのか?自らスキルを封印するなんてぇぇぇぇっ!」
……手始めに、ワリーヤツラ団だからそこそこ強いだろうと思って、デコピンした。この反応で、自分の強さをある程度把握しようと思ったのに、これ以上声を発さない。いや、発せない。首から上がもげ、頭が空洞の壁に当たってめり込むと止まった。
強すぎないか?
二人も固まっている。口を開けたまま。空腹で倒れそうなのだろう。情報の代わりに飯位、奢ってあげよう。
「おい、中どうなってるんだ?」
増援か。ユージは階段を登るかのように、30メートルはあるであろう高さを飛んで地上へ出た。ついでに二人を抱えて。
「うおっ、何だコイツ!」
増援部隊約50人。結構呼んだな。ユージは関わりたくなかったため、大きく跳躍する。ワリーヤツラ団の団員と太陽(?)の間に体が入ることで団員にユージ達の姿を見えなくする。
「スキル≪認識阻害≫!」
他人に見えているともとのイメージが残ってしまう為、阻害はできない。なら見えなくしてやれば良い。
そうやって、ユージはワリーヤツラ団を撒いた。




