闇の会合
夕暮れから闇夜に変わった刻
ランプを灯した一台の馬車がゆっくりとある場所に向かう。
馬車の窓はカーテンが掛かり中にいる人物が見えず。
静かに門の扉が開き入って行く。
天井のシャンデリアは怪しく灯火、怪しい形をした円卓には5人数が寄り合い椅子に座り、目には全員が仮面を装着している。
顔を覆うベールのオーストリッチの羽の装飾が着いた黒い帽子に合わせた黒ドレスを着た女
同じく顔を黒の長いベールで覆い装飾の髪飾りに深紅の怪しい深いビロード生地の光沢のドレスを着た女、ボーラーハット帽子の年配の男
仮面の上に片眼鏡を装着したハット帽子の男
シルクハットを被る背が高い気品が漂う男
静かに張り積めた空気が漂う。
「本日は不甲斐な事が発覚した」
「よりによってあっては成らないこと」
緊迫した空気だ。
「王族である、あの御方がそんな真似ごとを!」
驚きの声。
「しかも女王陛下の血筋であり王位継承の権利がおありでしょう」冷静な女の発言。
「しかも…売春婦と…隠れた結婚式なんぞ行い
あの忌々しい低俗宗教の信徒ぞ!」
怒りを露にした高い声が響き渡る…
「我が国どころか、ヨーロッパ全土ましてや
未来のロシア皇后妃に成られるかも知れぬ孫姫様のお立場もございます」
「孫姫様はまだ少女ではないか?なぜに未来のロシア皇后さまと?」
向けられた質問に対して
「ここに集う前に今一度確かめたく星読みと
タロットで見てきた次第です。」
淡々と語る仮面を着けた女性の声
「それは真か?」豹の仮面を着けた男性の声
「はい、孫姫様の出生と重なります。そして後の世に名声に成られると」
別の者が「それはまずい!かなりまずい!姫様もあの方も!」かなりの焦り
「しかもあの方は我々の組織に属している…
やっかいな女と秘密の結婚を挙げているとはね
我々の組織をばらしているのではないのかと…」
淡々と冷静に話す男
「じつにやっかいだ!」怒りを露に張り上げた声
部屋中に怒りで充満に満ちた空気
間に入り
「一番のやっかいな事とは、あの方の存在としてのお立場、そして我々の組織の一員であること。その売春婦とやらに打ち明け漏らしてはいないかと?闇の結婚をしたとならば我々が目をつけていた宗教に改宗しているはず…我々組織の切り札としてのあの方の権力が必要だが。」
淡々と冷静に語り出す男性
「確かに…現陛下の次に時期王位に成られる方…
始末は出来ぬ…」苦々しく語る別の男
「ただ…前から怪しいとは睨んでいましたけども」知っていたかの様子の女
「怪しいとは、なにを!?」
怒りが収まらないが質問をする男にさきほどの知っていたかの様子の女が淡々と語り始めた