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いつもの朝

エリザベス・リトル・ダイアナ

愛称リリー


中世から続いてきた豪商貴族の一族の娘。

ブルネットの美しい髪をひとつに束ね流行りに合わせた揃って切った前髪、新緑色した葉の色をした強い瞳、小柄で華奢な身体にきゅっと締めたコルセットから強調される細いウェスト、

遠くから見てもなだらかなラインが強調されてわかるくらいに細身で色白。

周りの従者やメイド、とくに従者の子供たちにはいつも笑顔で話しかけてお菓子を渡す気さくな貴族の娘。

帽子を被り日傘を差しては広い庭園を歩き

庭師に挨拶して気さくに声をかけ本人はゆっくり散策しているつもりだがなぜか早足。

用があり従者が姿を見つけ歩み寄ろうと近づくも

なぜかまた遠く離れている。

行きを切らせながらリリーの元にたどり着くのがやっとなほどに。

小柄で細身なのに歩くのが速い。



一人で広い庭園散策を終えたら屋敷の入り口に

一人で戻る。

誰にも邪魔されたくない朝一番の始まりであり貴重な時間だけではなく誰も彼女の速度については来れない追いつけないからでもある。

屋敷の入り口には懐中時計を持ち穏やかな表情の執事が立ち戻ったリリーに話しかけ

「本日も楽しまれましたかな?お嬢様。」

散策の空気を味わいご機嫌なリリーは

「うん、良かったわ。この時期に咲くあのクチナシの花が咲いて香りが強く出ていたの。」

子供みたく興奮気味な笑顔で返すリリー。

日傘を閉じて執事に渡して屋敷に入る。

屋敷に入った瞬間からさきほどの無邪気さが消え凛とした女主人の顔に戻る。ゆっくりと屋敷の廊下を歩きながらさきほどの執事に

「今日の予定はどんな感じなの?」

表情だけではなく言葉使いがクールに変わる。

食卓の部屋に向かいながら中世の絵や装飾品が置かれ飾られた廊下をリリー前に歩きながら案内するさきほどの執事は

「いつも通りでございます。のちほどまでに」

食卓の部屋にたどり着き執事に扉を開けられ

細くて長い季節の花が飾られた食卓には

ひとりの青年が座り、リリーを待っていた。

「待たせたわね、さあ食べましょう。」

声をかけた青年は

「いつもの事ですから、姉さんは」

そう、食卓に待っていたこの青年はリリーの弟で長男であり現家長である。

楽しみながら食事をしリリーが突っ込みをして

笑いながら受けてかわす弟。そのコミカルな様子が周りにいる朝食の用意やお手伝いする従者や執事をも巻き込み真面目な表情がこの二人の

のやり取りや会話にクスッと笑い崩れる。

こんなに幸せに包まれた姉弟なのに…。




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