第2話 ふたりの魔法使い
次の日、学校が始まる凛は裏山に来ていた。昨日考えていてふと、気になることがあった。「この魔法には限度というものがあるのだろうか?」そこで、ここならどんなに強くても問題ないだろうと思いやってきたのだ。凛は早速詠唱を始めた。「数多なる水よ、今ここに集い、水流と成れ!」昨日勉強したおかげで詠唱のレベルは上がっていた。効果はというとそれは申し分のないほどに最高だった。
その日の学校で、凛はいつものように叡治と他愛もない話をしていた。「お前、もし魔法が使えたら何したい?」「魔法を使って勇者になる!」「お前には無理だなwww」「うるせぇ!お前だって同じだろw」いつもと変わりなかった。しかし突然、凛と叡治を囲む程の大きさの魔法陣がどこからともなく現れた。「うわ!なんだこれ!」「知らねぇよ!」そして、気がつくと真っ暗な空間に叡治と2人だけになっていた。そしてそこに1人の羽の生えた美しい女の人が立っていた。「あなた達には、これから別の世界で勇者として生きてもらいます。その世界とは、魔物の巣食う世界・アルス」「戦う手段は己の肉体と剣のみ。しかし、私は地球に住む7人の素質ある方々には魔法が使える力をさずけました。あなたはもう気がついていますね?」「そこで、魔法を駆使して闇の帝王・ルシファーに捕らわれている王女・セリアを助けてもらいます。私からのお話はおしまいです。ではご武運を」そうして天使は消えてしまった。するとまたあの魔法陣が現れた。聞きたいことは沢山あったがあまりの突然の出来事で僕達は口を開けたまま魔方陣に飲まれていった。