教科と授業。
私は基本的に国語を担当しているが、社会を受け持つこともある。基本的に文系講師である。…英語?そんな言語は私の中に存在しない。
私が国語と社会を担当している理由なんて実に単純明快だ。理系よりも得意だったから。特に数学に関しては高1でおさらばしたほどの生粋の超ド文系である。…え?英語?ナニソレオイシイノ?
教えるということは、意外かもしれないが、得意な教科であればあるほど難しい。特に国語なんかは、人の数だけ教え方が違うだけでなく、センスも求められる。さらに言えば、塾なのだから、わかりやすさも当然求められる。とはいえ、基本的に研修においても内容に触れることは少なく、主に指導されることは、声の大きさやトーンの高さというような、基本動作のみであることが多い。最近はそれにプラスして、生徒への指示出しといった、研修でも出来る生徒管理なんかも増えてきたのだが。そして私の永遠の課題としては、声の大きさはもちろんなのだが、それよりも子どもたちに対する褒め言葉である。褒められた経験の少ない人間は実に褒め言葉のボキャブラリーが少ないということに今の仕事をして初めて気付いた。そもそも褒め言葉とは一体。だが、たしかに褒め言葉になるものが「ありがとう」の1つだけでは実に単調でおもしろみのない授業と化すのも事実である。現状、私の今の授業は実に単調な授業となってしまっているのだ。
そして私には笑顔が足りない。
楽しくもないのに笑えるか!とばかりに過ごしていたら、いつの間にか表情筋が硬くなり、笑うのが難しくなっていた。ポーカーフェイスと威圧的な雰囲気を出すのは得意になったが、それもこれもなんとも悲しい誤算である。それをあえて意図したことはない。楽観的な思考をするせいか、極度の緊張、というものはそこまでしないタイプだが、人前に立って話すことはそれほど得意ではない。残念ながら私は基本的に人見知りでコミュ障なのだ。目立つことはしたくない、縁の下の力持ちでいたいタイプなのである。