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プロローグ
私立鳶尾高校は、今年創立五年目の比較的新しい進学校で、その成績は市内でも五本の指で数えられるほどだ。
進学校とは言っても、勉学のみに重きを置いているのではなく部活動や委員会活動、地域とのつながりにも力を入れている。
また、基本的に生徒の自主性を尊重するべく校風を整えているため、こと学校行事やイベントの企画決定のばにおいて教師が介入することはほとんどなく、生徒が主な決定権を持っている。自ら想像し、自ら行動する。そんな、楽しく時に厳しいシステムが一つの売りでもあるこの学校では、生徒会活動が盛んである。
創立五年目の節目となる今年からは同じ地区にある進学校、私立伊熊高校と姉妹校としての連携協定を結んでいた。市内でトップの成績と評される伊熊高校と連携できたのは、昨年の鳶尾高校の生徒会活動が一役買っているという噂がある。
さて、今年もまた鳶尾高校生徒会の記録に新たなページが紡ぎ足されるわけだが。
これは、主人公達生徒会執行部による力戦奮闘を描く物語。