3
窓から入ってくる光により俺は目を覚ました。
時計を見ると朝の六時。
何時も通りの時間に起きて学校への支度を始める。
パンにスープそしてベーコンを口の中へと放り込む。
簡単な食事を済ませた頃父が降りてきた。
父は寝癖が何時も酷い。朝起きてきた父がボサボサでなかった日はない。
そんな父におはようと言ってから俺は自室で身支度を整える。
クローゼットに付いている鏡で変なところがないか確かめる。
そうして俺はようやく家を出る。
家を出るとき妹がどたどたと二階から降りてくる音が聞こえた。
妹は高校生で少し家から遠い学校に通っているため早めの電車に乗らなければいけないのだが
妹は何時も時間ギリギリで登校しているようだ。
家から十分ぐらいの駅に行く間に何か忘れ物をしたような気分になったが支度はきちんとした筈なので気のせいだろう。
駅に着くと仲の良い友人が待っていた。
彼とは小学校からの付き合いで今は県内でそこそこの大学に二人で通っている。
そんな彼と大学に向かい一コマ目を受ける。
二コマ目は彼も俺もないので二人で時間を潰しに図書室へ出かけると同じ学科の男が熱心に勉強していた。
俺達はその男に話しかけ卒業論文の課題について話しているとすぐに次の講義の時間が来た。男に別れを告げ講義を受けに行く。
友人の彼とは同じ学科、科目を選択したため講義の時間が同じの為彼と一緒に帰路に着く。
朝通った道を俺達は戻っていく。
駅に着く前にある横断歩道で嫌な予感にさいなまれる。
横断歩道を渡ってはいけないような感じがする。
だがこの横断歩道を渡るとすぐ駅の為そんな予感を無視し俺達は横断歩道を渡った。
車の走行音が聞こえバッと横を見るとトラックが目の前に迫っていた。
ドンッと強い衝撃が俺の体を襲い俺と彼は宙を舞った
自分が死ぬかもしれないこの時に俺は確かに思った
似たような体験をしたことがある気がすると
そしてそこで俺の意識は途絶えた。