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夏生詩集3

慟哭

作者: 夏生

君の笑顔はかなしい

毎日見るたびに

癒えたはずの痛みが

つき上がる


どこに思いを寄せれば

痛みを忘れられるのか

憤りを飲み干せば済むか


灯りが消えた心を

もて余し

ぬくもり消えて

凍えた青白い塊を

腹に抱えた者たち

獰猛に気づかず

目を逸らした者たちよ


つめたい川の流れが見えるか

暗闇に落ちた己の心が見えるか

穏やかな日常の裏に蠢く憤りの

叫びが聞こえるか

もう心から笑えまい


つき上げる痛みには

慟哭を含んだ言葉を

塗り込むしかない


君の笑顔はかなしい

つき上がる痛みがまた

震えて響く









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― 新着の感想 ―
[一言] 悲しみに泣き叫びたいのに、声にならない、言葉にならないもどかしさを感じました。毎日会う人の悲しげな笑顔を見るのはただ辛いだけでなく、自分の心さえ痛み続ける感覚はとても切ないと思いました。
[良い点] 朝からニュースを見るたびに、哀しくなってしまいますね。 犯人が特定されたからといって、失われた、たった一つしかない命の灯りは戻らないのなら、遺族の方を始め、周りの人たちは哀しみや怒りをど…
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