[1] ワクワク
3月31日 日曜日 午後9時半
「今日は楽しかったよ!」「じゃあ、また今度ね!」
そう言って彼に手を振り、玄関を開けて家に入る私。
私の彼は、とても優しく、いつもデートは送り迎えをしてくれる。
そんな優しさに満ち溢れる彼が、私は大好きで大好きでたまらない。
けれど、そんな彼氏に、明日「別れ」を告げようと思う。
それは何故かって? それは、明日がエープリルフールだからだ。
明日、彼氏になんて連絡しようかなぁ。
そんなワクワクが頭から離れない。
とりあえず、朝一番に起きて、メールを打とう。
そうだな。 やっぱし、簡潔に「別れたい」かな?
うし、 それがいいや。 よし、 それにしよう!
私はそう決めてから、お風呂に入って気の向くまま歌を歌う。
「あなたが好きで、ただ逢いたくて、あなたをただ抱きしめたくって、、、」
「別れは悲しみじゃない、別れは苦しみじゃない、また貴方に逢える証♪」
「冷たくしたのは冬の季節が運んできた風の所為、本当は私だって~♪」
そうやって、私はデートで疲れた身体を癒す。
楽しかった。 だからこそ、むちゃくちゃ疲れた!
本当に、彼との時間は退屈しない。
一瞬一瞬が楽しくって、面白くって、ヤバいっ!!
そして、気付くのだ。
「私は心の底から彼を愛しているのだ」と。
だからこそ、大好きな彼をカラかってやるのだっ!!!
そして、私は眠りについた。 ワクワクの明日の為に、、、、、