告白
正直拙いことこの上ない作品ですが、自分で悪いところを探すのにも限界があると思い、評価が欲しくて投稿しました。
感想や評価などお寄せいただければ幸せです。
よろしくお願いします。
駅を快速電車が駆け抜けた。数秒後にそれを追って風が突き抜ける。駅には私たち以外誰もいない。今しかない。私の初恋を実らせるのは今しかない。流れていく風を大きく吸って一世一代の大勝負。
「私とつきあってください!」
「夏目 夕です。高校の時はバレーをやっていました。この大学は残念ながらバレーのサークルがないようなので、サークルは何はいるか迷っています。もし良かったら誘ってください。よろしくお願いします。」
お辞儀をして席に戻る。戻りながら、どうせ誰も誘ってはくれないと思っていた。私は良くも悪くも影が薄い。そんなのは自覚しているんだ。席に戻って一人うつむく。どうせここでも……。
声が聞こえる。次の人の自己紹介が始まったんだ。……聞かなきゃ。
「――というわけで新しくサークルを作ろうと思っています。サークルに迷っていたらとりあえず入ってもらえるとうれしいです。」
へえ、サークルを作るのかあ。どんなのだろう? 最初の方を聞きそびれちゃったから後で聞いてみようかな……。
……そんなのできるわけないじゃん。どうせまたハブられるだけなんだから。
「そんなわけでこれから4年間よろしくお願いします。」
私と同じようにお辞儀をしてこちらに向かってくる。出席番号が私の一つ後ろだから席は私の後ろだ。
また別の人が自己紹介をするために立ち上がり、壇上に向かって歩いて行く。それを目で追っていたら肩をたたかれた。そうして後ろの彼は
「そういうわけで、俺のサークルに入ってくれない?」
笑ってこう言ったのだった。




