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ブラックな冒険者パーティを脱退した俺は自由気ままに誰かの役に立ちます~このレンジャー、いろんな意味で凄かった件~  作者: カワチャン
第二章

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第61話 遠征が終わって……

遠征を終えてホッとします。

 セラスフォリア王国の国境付近にある神殿を発ってから六日後。


「皆、今回の遠征は本当にご苦労だった。目的を達成できた上でこうして戻って来れて、私も嬉しく思う。参加した者たちには明日から三日の休養を与える。しっかり英気を養うように!」

「「「「「ハッ!」」」」」


 勇者パーティを伴った遠征に参加していた俺たちはエレミーテ王国騎士団の隊舎に戻って来た。

 赴いた神殿に収められていた神武具を手に入れる目的が叶ったからか、完了を告げたソフィア副隊長は活き活きとしたような表情になっている。

 遠征の責任者を務めるのが初めてだっただけに、険しい表情でいることが多かったからな。

 肩の荷が下りたのだろう。

 そうして、遠征に出向いた面々は解散した。


「ふぅう」

「お疲れさんだな」

「ありがとうございます」


 ソフィア副隊長に声を掛けたのは遊軍調査部隊のトップであるモーゼル隊長だ。

 どうしても外せない別件のために今回の遠征は不参加だったものの、その働きを労っている。


「どうだった?初の遠征責任者の仕事は?」

「結論から申しますと、大変でした。……の一言に尽きますね」

「はははっ。そうかい。それでも、やり切れたのは確かだ。参加したメンバーはもちろんだが、ソフィアにとっては何よりの財産になるはずだぜ」

「ありがたきお言葉です」

「……」


 そんな中、俺だけは残っている。


「リュウト。今回は本当にありがとう。お前がいなかったら、遠征の結果もどうなっていたのかさえ分からなかった。」

「いえいえ、そんな……」

「ソフィアから軽く聞いただけなんだが、大活躍だったらしいじゃねぇか?もっと誇ってもいいくらいなのによ!」

「心強い勇者パーティの皆様も一緒だったので……」

「まぁ、それもあるだろうがな!では、早速なんだが、今回の遠征の結果について聞かしてもらおうか」

「はい」


 俺とソフィア副隊長はモーゼル隊長の執務室に入っていく。

 そして、遠征の詳しい結果や成果を報告した。


「まぁ、大成功ってことだな」

「そのように捉えています」

「よし、ソフィア。俺も手伝ってやるから、今回の遠征についての記録を纏めてくれ。それから、リュウト。()()()についての話は近日に行えるように調整するから、その時が来るまで予定は空けといてくれ」

「「承知しました」」


 話が終わり、俺は騎士団の寮の自室に戻って行く。


◇———


「何だか久しぶりに戻って来たような感じだな」


 俺は隊服からラフな格好に着替えると、ベッドに寝転がった。

 遠征に出てから戻って来るまで約二週間、出払っていたのもあってか、少しばかり懐かしい気持ちになる。


「いろいろと濃密な遠征だったな」


 俺がエレミーテ王国騎士団遊軍調査部隊に入ってから遠征に参加するのは今回が初めてだった。

 だけど、思い返してみても、普通の遠征で収まっていい内容ではなかった。

 魔王軍の幹部の一人であるギルダスと遭遇し、勇者パーティと協力して討伐することは叶ったものの、俺自身もそれなりにやられた。

 リスクレベルSかそれ以上の魔物とやり合う以上の威圧感と強さを肌で感じ取った。

 勇者パーティのリーダー格であるシャーロットさんたちとの共闘でどうにか勝てたけど、あの時の戦いは半永久的に忘れられないと思う。


「それにしても、勇者のシャーロットさん。かっこよかったな~」


 ギルダスとの戦いを振り返っていると、シャーロットさんの雄姿が脳裏に浮かんだ。

 トドメを刺す時の聖剣エクスカリバーによる一閃、あれは凄かった。

 強いだけでなく、美しかった。

 ロリエさんの魔法も多彩で素晴らしく、メリスさんの回復魔法で俺たちを治してくれた。

 ソフィア副隊長曰く、ジャードさんはギルダスと一緒にいたゾバルと言う魔族を倒すのに多大な貢献をしてくれたとのことだ。

 あのゾバルもメッセンジャーのような役割であり、戦闘能力は幹部格に到底及ばず、勇者や聖女でなくても、それくらいのレベルなら高ランクの冒険者でも比較的簡単に倒せるらしい。


「でも、魔王を討伐するため、近日中にエレミーテを出るって思うと、寂しくもあるな」


 そんなことを呟く俺だった。


◇———


 遠征から帰って来て四日後。


「またここに来るなんて思いもしなかったんですけど……」

「当然の結果だろ?」

「リュウトはまだ慣れてませんよ」


 俺は今、エレミーテ王国の王宮の廊下をモーゼル隊長とソフィア副隊長と一緒に歩いている。

 ここに来ている目的は決まっている。


「先の遠征の功績を自ら称えたいとは、流石は国王陛下だな」


 エレミーテ王国のトップであるルーフェン・フォン・エレミーテ国王陛下から遠征に貢献したことを称えてもらえる場を設けられたのだ。

 今日はその日であり、陛下と顔を合わせるのは二回目となる。


「しかし、何で俺たちだけなんですかね?参加した人たち全員を呼ぶのが普通なはずだと思うんですけど……」

「まぁ、行けば分かるさ」

「基本的な流れはリュウトが初めて国王陛下に謁見する時と同じだから」

「は、はぁ……」


 確かに流れや手順はおおよそ覚えているんだけど、中々どうして、慣れないモノだ。

 そこからは初めて陛下と謁見する時と同じようになった。

 そうして……。


「面を上げよ」


 目の前にいる陛下の言葉のまま、俺はゆっくりと顔を上げる。

 陛下の両隣にはエレミーテ王国第一王女セレーヌ・フォン・エレミーテ様とエレミーテ王国騎士団のトップであるシュナイゼル団長もいる。


「まずはソフィア。此度の遠征の責任者を立派に務めてみせた。誠に大義であるぞ」

「ハッ!恐悦至極に存じます」


 陛下の言葉に対して、ソフィア副隊長は淀みなく応える。

 経験もあるだろうが、流石の対応だ。


「して、リュウトよ。勇者パーティから聞いたのだが、此度の遠征で神武具の一つである聖弓セレスティアロを取ってみせたようだな?」

「はい」

「こちらのリュウトが抜いた瞬間を私自身もこの目で確認しておりますので、間違いございません」

「そうか」


 ソフィア副隊長がフォローしてくれた。

 正直に言って、助かる。

 一部隊のナンバー2、もとい、騎士団でも相応の地位を持っている人物の助け船は本当にありがたい。

 このまま終わればいいって思った時だった。


「では……」


 すると陛下は従者の一人に「例の物を!」とでもアピールするかのように手を挙げると、十秒もしないで小綺麗な布に包まれた木箱を目の前に差し出された。

 そこから蓋を開けてもらうと……。


「こ、これは?」


 箱の中身は遠征で手に入れたセレスティアロだった。

 遠征が終わってからは国単位で管理するって話のはずだが、こうも易々と見せられると驚きしかない。

 それから陛下は言葉を発する。


「実際に引き抜いた事実や今後を考慮した上で告げさせてもらう!」


 伝えられた言葉は……。


「リュウト・ドルキオス!今この場をもって、神武具の一つである聖弓セレスティアロの正当な所有者とする!受け取るがよい!」

「え?」


 これだった。

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