第57話 ギルダスの脅威
戦いが白熱していきます!
戦闘シーンを楽しんでいただければ幸いです!
「レンジャーさんよ!俺を楽しませてくれや!」
「ッ!」
一気に間合いを詰めてくるギルダスは俺に目掛けて斧を振り上げる。
袈裟に落ちてくる一撃を躱したと同時にミスリルの矢を二本同時に放つ。
一本はギルダスの腹に、もう一本は左肩に刺さった。
「ムッ!」
(矢を二本同時に撃つことを当たり前のようにやるか。それも躱しながら……)
「ハァアアア!」
「フンッ!」
「あなたの相手はリュウトだけじゃないわ!」
「ほう、あのレンジャーの名前はリュウトと言うのか?」
ギルダスが一瞬止まったところでシャーロットさんが唐竹割りの斬撃を放つが、受け止められてしまう。
そこに飛んで来たのは……。
「スパイラルジャベリン!」
「ホーリーアロー!」
「グォオオ!」
一瞬でバックステップした俺とシャーロットさんの間を通るようにロリエさんの大気を螺旋状に固めた大槍とメリスさんの白く光る矢が放たれ、ギルダスに当たる。
決まったと思った。
「クククク……」
「「「「ッ!?」」」」
「俺も強くなっているつもりだと思っていたんだけど、益々面白くなってるじゃねぇか!勇者パーティ!加えてレンジャーのリュウトか。あの時よりも楽しめそうじゃねえか!ハハハハハハッ!やはり戦闘はこうでなければつまらねえからよ!」
身体はかなりのダメージを負っているにもかかわらず、ギルダスは狂気を見せながら不敵に笑っているのだった。
信じ難いタフネスぶりだ。
「行くぜ!」
「ッ!!」
「させない!」
ギルダスは後衛を叩くためにロリエさんとメリスさんへと突っ込んでいく。
そこへシャーロットさんがギルダスの振り下ろす斧の一撃を受け止めるが、さっきよりも余裕が無かった。
「パージブレス!」
「ウオラァア!」
「ハァアアア!」
(何て重さだ!)
「オラオラッ!どんどん調子が上がっていくぜ!」
「ぐっ!」
メリスさんの魔族の魔力を払う息吹を受けても尚、ギルダスの叩き付けるような一発を受けたシャーロットさんは苦悶の表情になり、ギリギリと押し込まれていく。
「シュッ!」
「グッ!」
「ヤァアア!」
「ギィイ!」
そこに俺がギルダスの背中に“爆撃の矢”を二本放ち、当たった箇所を注視に誘爆を引き起こす。
一瞬の隙を突くようにシャーロットさんが横薙ぎでギルダスの胸を斬り裂く。
「ハァア!」
「ハンッ!小賢しいぜ!」
追撃の一撃をギルダスは後ろに飛んで躱した。
体躯に似合わず、身のこなしも軽い。
俺はシャーロットさんの近くまで行き、ロリエさんとメリスさんを守るように間に入る。
「ロリエ、メリス、大丈夫?」
「ええ!」
「わたくしもです!」
「俺も平気です!」
一度ギルダスと交戦した経験があるからか、シャーロットさんたちの闘志も萎えてはいない。
「喰らいな!凶刃・豪落断!」
「来る!」
俺たちが構えると、ギルダスは黒く濁るような魔力を握る斧にどっぷりと注ぎ、横に振るうと同時に強烈な衝撃波を放つ。
「ホーリーランパード!」
「マテリアルウォール!」
それに対し、メリスさんは聖属性魔法を帯びた城壁を模したような分厚い壁を、ロリエさんはその上に魔法陣を展開して防御態勢を取った。
次の瞬間。
「「「「ぐぅううう!」」」」
「チィイ!」
衝撃波と魔法で作られた障壁がぶつかり合ったことで大爆発が起きた。
あまりの威力で空間全体が煙に包まれ、俺たちだけでなく、ギルダスも思わず斧を水平に構える事で遮った。
そこから三秒ほどが経った頃だった。
(あんな防御魔法を使った後だ。後衛の二人はそれやさっきまでの魔法を放った影響で疲弊して、次に強力な魔法を放とうにもタイムラグがある。この隙に勇者とレンジャーを掻い潜って始末してやる。そうすりゃ、戦術はガタガタになって最後は総崩れだ!勇者という名の本丸を落とすには外堀を埋める。つまり、縁の下の力持ちを担う者を潰せば、それが叶うってことだろ?)
ギルダスは好戦的ながら、数多の戦場を超えてきた歴戦の武闘派だ。
冷静に分析しながら、ごく短い時間で始末する算段を考え出していた。
(後衛がいなくなったら、一気に片を付ける!)
味方を強くするような縁の下の力持ちのような要素を潰せば、戦況を有利に傾かせ、最終的には勝てると踏んでいる。
「さぁ!これでお前らの終わりは近く———ウッ!?」
ギルダスは二つの風切り音を聞いた。
気付けば、その両脚に青い弓矢が穿っていた。
その時。
「ヌゥウウウ!?」
(これは?凍り付かせる弓矢?まさか、次に来るのは勇者か?)
命中した箇所からみるみるうちに凍り付いていった。
ギルダスの思念をよそに間髪を入れることなく飛び込んだのは……。
「オォオオ!!」
「なっ?」
混合弓を握りながら突っ込んでいく……。この俺だった。
「シュッ!」
「グォオオ!」
俺は稲妻を発生させる“雷撃の矢”二本を放ち、ギルダスの身体に命中させる。
ギルダスが電撃に怯んでいるその時、俺は一瞬にして剣に持ち替え、一気に間合いを詰めていく。
「うおっ!」
(速い!)
「ハァア!」
「グッ!」
俺は擦れ違うようにギルダスの腹を斬り裂く。
強靭な肉体に阻まれて致命には至っていないものの、ダメージを与えた感触はある。
「ガァアア!何だ?お前が相手になるってのか?」
「どんな腕をしているのか見たいんだろ?ならば見せてやるよ」
凍り付いていた両脚を魔力と気迫で振り払ったギルダスは俺と向き合う。
そして、剣を握る俺もまた集中力を高めていく。
(集中しろ……。集中……)
一方、ギルダスが俺に注意が向いている時だった。
(リュウト。どうかお願い……)
聖剣エクスカリバーを正眼に構えるシャーロットさんもまた、集中力を高めながら魔力を練り上げていく。
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