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ブラックな冒険者パーティを脱退した俺は自由気ままに誰かの役に立ちます~このレンジャー、いろんな意味で凄かった件~  作者: カワチャン
第二章

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第55話 因縁の敵

強敵が現れます!

「むっ?」

「リュウト?」


 神武具が収められている神殿に近づく中、俺は怪しい気配を感じ取った。

 俺が混合弓を構えると、勇者パーティやソフィア副隊長を始めとする隊員たちも戦闘態勢に入る。

 すると次の瞬間。


「そこ!」

「「「「「ッ!?」」」」」


 突如として、黒い球体のような魔法が飛んで来て、俺は一瞬で一射放ち、弓矢に着弾したそれは空中で弾けた。

 先制攻撃を受けるのは避けられたけど、隊員たちが浮足立ち始める。


「何だ?魔物か?」

「それともトラップか?」


 魔力が込められた弾丸を放つ魔物はいるけど、そうだとしたら収束されるときの魔力の乱れは事前に察知できていたはずだ。

 ギリギリまでその気配を感じられるまでに撃とうとするならば訓練が必要になる。

 注意して見ていたけど、トラップらしき仕掛けも無かった。

 となれば、絞られる選択肢は一つだ。


「可能な限り気配を消して撃ったのですが、まさか反応してみせるとは素晴らしいです」


 丁寧な口調で語る声がした方角を見やる。

 金持ちの主人の従者が着ているだろう執事服のような黒い衣装に身を包み、濃いねずみ色の七三分けヘアにメガネを掛けた男であるが、魔族なのはすぐに分かった。

 すると間を置かず、男の後ろから黒い魔法陣が展開されていき、一つの人影が浮かんだ。


「いろんな意味で待った甲斐がありましたね」

「全くだぜ」

「なっ!?」

「お前は?」


 悠然と歩きながら前に出る一人の魔族らしき男を見たロリエさんとジャードさんの目つきが変わった。


「よう。しばらくぶりだな。勇者パーティの皆さんよ~」


 両刃斧を担いだ筋骨隆々の大柄な体躯の頭から伸びている深緑色の長髪を垂らす黒に近い茶色の肌に凶悪な顔つきと側頭部からは長く太い角を二本生やしており、正に威圧的と言う表現がピッタリとはまる。

 動きやすさに比重を置いたようなノースリーブの黒衣から覗く両腕はまるで丸太のように太かった。

 そして、放つプレッシャーは何もかもを圧し潰さんばかりに強烈だ。

 実際、俺や勇者パーティのメンバー、ソフィア副隊長やゾルダーさんやシーナさん以外の隊員は恐怖に飲まれているのか、足がすくんで動けなくなっている。

 少なくとも、かつての仲間であり、魔族に身を墜としたガルドスとは比べ物にならない。


「確か、あいつは……?」

「魔王軍の幹部の一人であるギルダスだ」


 シャーロットさんは剣を抜かんばかりの態勢を取りながら険しい表情を見せている。


「随分と恐い顔をしてくれるじゃないか?何だよ?クラークとか言うお仲間だったレンジャーをボロボロにされたのがそんなにも業腹だってのか?」

「「「「ッ!!」」」」


 不遜極まりないような表情で言い切るギルダスの姿を見たシャーロットさんやロリエさん、メリスさんやジャードさんの顔に青筋が浮かぶ。

 話では聞いていたけど、クラークさんはジョブがレンジャーで勇者パーティの一人であったものの、魔族との戦いで戦線に復帰するのが不可能なほどの重傷を負ってしまったまでは知っている。

 目の前にいるギルダスによってだ。

 だから、嘲るような顔で不躾にその話題を出すギルダスを見たら、シャーロットさんたちが怒りの感情を抱くのも当然なのは間違いない。


「まぁ、一旦落ち着きましょうよ、ギルダスさん。目的をお忘れではありませんよね?」

「忘れる訳がねぇだろゾバル!勇者パーティをぶっ潰すためにこうして来ているんだからよ!そのためにメーディルが用意した回復液で治したんだからな!」


 ギルダスがゾバルと言う二人の魔族が俺たちを尻目に話していると、シャーロットさんたちは少しばかり驚いているような表情になっている。


(馬鹿な?以前にギルダスとやり合った時に付けた傷は相当深かった。それを一ヵ月足らずの期間で戦線復帰できるまでに回復したってことか?)


 俺自身がギルダスと向き合うのは初めてであるものの、交戦経験のあるシャーロットさんたちの顔つきは更に険しくなっている。


「ほんじゃあ、ゾバル。俺は勇者パーティをぶっ倒してぇから、後はよろしくな!」

「はい。お任せください」


 すると示し合わせるようにゾバルが懐から黒いプレートらしき物を取り出す。

 次の瞬間。


「それでは勇者パーティの皆様!ギルダス様との戦いの舞台にご案内いたしましょう!」

「「「「ッ!?」」」」


 ゾバルが手に持っているプレートをシャーロットさんたちやギルダスさんが向き合う中間地点に投げつけると、黒い魔法陣が展開されていった。

 数秒すると、眩い光が収まった。


「何だ?ここは?」


 俺の周囲には黒く塗りつぶされたような空間が広がっている。

 その中にいるのは……。


「あん?何か余計なのが交じってるじゃねぇか」

「え?」


 目の前にいるのはギルダスであった。

 周囲を一瞥してみると……。


「シャーロットさん?」

「リュウト?」

「えっと。ロリエさんとメリスさんで……。ジャードさんは?」


 亜空間にいるのはギルダスやシャーロットさん、ロリエさんとメリスさん、そして俺だけだった。

 勇者パーティの一員であるジャードさんやソフィア副隊長たちがいない。


「クソッ!ゾバルの野郎、ミスったな!まぁいい、勇者パーティの内三人を仕留めることができれば、大手柄か!それも悪くねぇ!さぁてと……」


 ギルダスは怒ったかと思えばすぐに気持ちを切り替えながら俺たちの方に向き直る。


「あの時の雪辱を晴らさせてもらうぜ!勇者様よ!」


 臨戦態勢を取る俺とシャーロットさんたち。


 もう、待ったなしだ。

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