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ブラックな冒険者パーティを脱退した俺は自由気ままに誰かの役に立ちます~このレンジャー、いろんな意味で凄かった件~  作者: カワチャン
第二章

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第47話 勇者パーティの面々

勇者パーティのメンバーの詳細が分かります!

 遠い遠い昔、世界は深い絶望と抗い難い恐怖に覆われていた。

 それは魔王とその眷属である魔族が地上を支配していた時代であった。

 その力はあまりに強大であり、人類はその支配と残虐な抑圧に抗う術や力を何一つ持てず、ただただ虐げられるばかりであった。

 その時を生きていた人類は未来永劫、この暗闇や地獄から逃れられないと思いながら、甘んじて受けながらやり過ごす日々を強いられていた。


 しかし、そんな絶望的な現状を打ち破るべく、一人の人間が立ち上がった。

 その人物こそが、後の世に語り継がれる初代勇者であった。

 彼は普通の人間では決して魔王を打ち倒せないことを理解しており、彼は世界の理を超越した存在、すなわち、神々へとその魂と命を捧げることで契約を交わした。

 その契約とは、神々の絶大な力を得るために、彼ら自身の聖なる血を己の身に取り込むことで初めて叶う、途方もない試練であった。


 その契約を結び、試練を乗り越えた勇者の血肉は変質し、人間でありながら、神々の加護と力を宿す存在へと生まれ変わった。

 その力の強さは、世界を滅ぼさんとする魔王や魔族の絶大な力を凌駕してみせるほどになった。


 初代勇者はその力を得て、気高き志を持った同胞と共に魔王との戦いに身を投じ、遂にその死闘を制し、長年に渡って人類を縛り続けた支配を終わらせるに至った。

 そして、虐げられていた人類は救済され、世界には平和と安寧がもたらされた。


 以来『勇者』とは、この初代勇者の血を代々受け継ぎ、世界に再び危機が訪れた際、神の力を宿した人々の希望を背負い魔王を討伐する宿命を担うとされる、人類最高の守護者を指す言葉として伝承されてきた。


 初代勇者の誕生から現在に至るまで、勇者と魔王の戦いが繰り返されることとなり、世界の安寧や混沌もまた繰り返されていた。


 現在の時代においても……例外ではなかった。


◇—————


 俺は入隊して初めて参加予定の遠征に関連する会議に参加している。

 そして、目の前の光景に驚きを隠せない自分がいる。


「おぉお。あれがかの勇者パーティか!」

「改めて見ると、壮観だな」

「まさか、俺たちが勇者パーティと任務をご一緒できるとは……」

「光栄だよな」


 会議に参加している隊員たちが沸き立っている。

 俺たちの目の前にいるのは、栄誉ある称号を持った勇者パーティの面々なのだから。


「あの方々が勇者パーティですか?」

「そうよ。あんまり知らない感じ?」

「はい。冒険者時代が何分長かっただけに、勇者パーティ関連については無頓着だったものでして……」

「ふぅうん。そうなんだ。まぁ、あたしも入隊してしばらくするまでは無関心だったから」


 隣にいるシーナさんも俺と似たような感じだった。

 それから遠征における予定や動きを中心とした打ち合わせは滞りなく進み、数時間で終了を迎えた。


「それにしても、今回の遠征に勇者パーティも加わるなんて。重要度は相当に高いと俺は見ていますけど」

「今回の遠征に参加する面子を考慮すれば、言えているな」

「あたしも遠征の経験はあっても、勇者パーティと一緒に行くのは初めてよ。だから、そこのところも考慮してやらなきゃって話よね」


 廊下を歩きながらゾルダーさんやシーナさんとそんな会話をしていた。

 それから午後の仕事を終えた俺は騎士団の寮に戻っていった。


◇—————


「ふぅう……」


 俺は自室でシャワーを浴び終えて一息ついた。

 すると俺は机の上にある数枚の資料を手に取り、そのままベッドに座った。


「かの勇者パーティと一緒に遠征に行くなんてな」


 俺が目を通しているのは現在の勇者パーティの詳細だ。

 顔と名前はもちろん、経歴やジョブ、魔王軍との戦いにおける成果などが記載されている。

 騎士団に長く所属している人はともかく、俺は勇者パーティに関する知識がまだまだ疎いため、ソフィア副隊長にお願いして拝借させてもらった。


「まずは、戦士のジャード・ヴァランさんか。見るからに強そうな人だったな……」


 銀色の甲冑を着こんだ黒に近い緑色の刈り込んだ短髪と精悍な顔立ちが特徴的な体格の良い人物がジャードさんであり、勇者パーティに入る前はエレミーテ王国騎士団の本隊にも所属していた経歴も持っている。

 騎士団の中でも有望株の一人ともされており、『将来の団長候補の一人』に数えられるほどの実力を有しているようであり、剣と盾を武器にした白兵戦を得意としているらしい。

 パーティ内では最年長の人物であり、皆の兄貴分のような人柄をしているとのことだ。


「魔術師のロリエ・セントフェリスさん。相当な実力を持つ魔術師ってのは聞いているけど、どれだけ凄いのかな?」


 深紅色のローブと紫紺色のマントを羽織った紺色のセミロングヘアと端麗な顔立ちが特徴的な女性はロリエさんであり、パーティ内では後衛の中心人物だ。

 かつては王宮お抱えの宮廷魔術師であり、若くしてベテラン顔負けの類まれな才能を発揮しており、その実力を買われて勇者パーティ入りした経緯がある。

 基本的な炎、水、風、土属性はもちろん、それらを派生した魔法をいくつも開発するほどのセンスと豊富な知識を備えた頭脳派であり、パーティのピンチを何度も救って来たと言われている。


「聖女のメリス・フォルティーネ。名前を聞いた時にはもしやと思っていたけど……」


 純白の修道服に身を包み、ピンクがかかった美しい亜麻色のロングヘアと気品を感じさせずにいられない美貌が特徴的な女性はメリスさんであり、パーティ内における縁の下の力持ちのような存在だ。

 苗字を聞いてすぐにピンと来たのだが、彼女はエレミーテ王国の聖女であるセアラ様の実の妹であることが判明した。

 姉であるセアラ様と同じく聖属性魔法や回復魔法、補助魔法を得意としており、魔王や魔族と戦うには欠かせない人物だ。

 セアラ様は侯爵家を叙されているフォルティーネ家の長女であり、彼女が将来的に家を継ぐ可能性も考慮して、自ら勇者パーティ入りを表明したとのことだ。


「そして、勇者のシャーロット・セルベリアスか……」


 急所を保護することに焦点を置いた甲冑と黒いマントに身を包み、ハーフアップに束ねた金髪碧眼の凛とした雰囲気の美しい女性こそ、勇者パーティのリーダーであるシャーロットさんだ。

 そして、パーティ内における絶対的エースだ。

 シャーロットさんの家は貴族の爵位を持たなければ、特別な立場を与えられてはいない、普通よりも少しだけ恵まれているだけの家庭だった。

 だが、シャーロットさんが十二歳の頃、勇者の血筋の者にしか抜けないと言われている神武具の一つである聖剣『エクスカリバー』を引き抜いたことにより、必然的に勇者として扱われるようになった。

 それでも、正義感や向上心の強いシャーロットさんは勇者として己を磨き、弱きを助け、強きを、いや、悪を挫くために鍛錬と研鑽を積み上げていった。

 それから数年して、魔王が目覚めようとしている情報を耳に入れられた。

 聖剣『エクスカリバー』に選ばれた勇者が動く時と運命を感じた者も多くいた。

 そうして、シャーロットさんは選ばれた者たちと共に魔王討伐の旅に出るのだった。


「それで、エレミーテ王国と親交のあるセラスフォリア王国の国境付近にある神殿に祀られている神武具を手にするために俺たちが動くってことか……」


 エレミーテ王国騎士団に入って半年も経たない自分が言うのもなんだけど、一つの遠征とは思えないくらい、本当にスケールのデカい話だって感じる。

 数カ月前の自分ではこんな話が舞い込んで来ることそのものが奇跡的だと思えてならないくらいだ。

 だが、あくまでも神武具の入手や勇者パーティの役に立つことが大目的だ。

 変な私情は出さないように努めねばならない。


「しかし、いろんな要素が交じっているとは言え、騎士団の遠征ってどんなんだろうな?」


 生まれてから一度もエレミーテ王国以外の諸外国に出た経験が無い俺はワクワクとドキドキ、不安と重圧が入り混じったように一晩を過ごすのだった。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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