レベッカ一行の世界漫遊の旅 5 (ついに…再会?! 19)
男色家船長が大きな声で叫ぶものだから、その場にいた全員が一斉に私達の方を振り向いた。
するとお父様とお姉様たちがこちらを振り向き…。
「レベッカッ!!つ、ついに見つけたぞっ!お前の父だっ!ずっと探していたのだぞっ!!」
お父様が大きな声を張り上げた。
「レベッカッ!!やっと見つけたわ……!!待っていなさいっ!今あんたを捕まえて…監禁してやるんだからっ!!」
何故か、怒りの形相を向けてジョセフィーヌお姉様がこちらへ向って駆け出してきた。
その形相の恐ろしいことと言ったら計り知れない。
「キャアアアアアアアッ!!」
あまりの恐怖に絶叫すると、ロミオがいなないた。
「ヒヒヒーンッ!!(ご主人さまの危機だっ!!)」
そして背中を向けると、まるで矢のように走り出した。
「ヒヒヒヒンッ!!(しっかり捕まっていてくださいね!)」
「あ、ありがとう!ロミオッ!!」
私はロミオの首に抱きついた。
「レベッカ様っ!!どこへ行くのですかっ?!」
その後ろをレティオの背中にまたがったナージャさんが追いかけてくる。
「ちょっと!待ちなさいっ!!どこへ行くのよっ!!」
「待ってくれっ!行かないでくれっ!!お前の父さんだぞーっ!!」
その背後ではジョセフィーヌお姉様の叫び声と、お父様のだみ声が響き渡っていたが、今の私にはそんな事はどうでも良かった。
一刻も早く、あの場から離れて逃げなければ!!
お、お姉様に…監禁されてしまうっ!!
ロミオとレティオは風のようにジャングルを走り抜け…ついにミラージュ達の元へとたどり着いた。
浜辺に到着すると、ようやく船酔いから開放されたのかミラージュ達が起き上がって話をしていた。
「ミ、ミラージュッ!サミュエル王子にセネカさんっ!!」
私がものすごい形相で、ロミオにまたがって走ってきたのを目にした3人は流石にこれはただ事では無いと感じたのだろう。
「どうしたのですかっ?!レベッカ様っ!」
ロミオが止まるとすぐさま、3人はミラージュを先頭に駆け寄ってきた。
「そ、それが…」
あ、駄目だ。未だに先程の恐怖が身体から抜けきらない。
「ミ、ミラージュ…」
すると後からかレティオに乗って駆けつけてきたナージャさんが私に変わって説明した。
「大変です、皆さんっ!この島に…すでに先客がいたのですよっ!しかもあろうことか、レベッカ様の御家族が現れたのですっ!!彼等はものすごい形相でコチラに向ってきました。それで大慌てて逃げてきたところなのですよ!」
「ま、まぁ…何ですってっ?!」
ミラージュは怒りの形相を顔に浮かべた。
「レベッカ様の御家族と言えば、国にいたときは散々まだ幼いレベッカ様をこき使い、しかもあんなクソ王子に強引に嫁がせた最低な家族です!それが今度は図々しくもこんなところまで追いかけて来るなんて…許せませんわっ!」
そしてミラージュはロミオから降りた私に語りかけた。
「よいですか?レベッカ様。何人たりとも、レベッカ様の脅威になりそうな存在は…この私が返り討ちにしてさしあげますっ!!」
物騒な台詞を口にするミラージュはとても楽しかった。
「勿論、俺だって君に危害を加えそうな輩から守ってやるからな?」
サミュエル王子も今日は何だか男前に見える。
「うん、ミラージュが主と仰ぐ方だからな。私も本気を出さねばなっ!」
「本当ですか?!皆さん…ありがとうございますっ!」
うん、この仲間たちがそばにいれば…きっと大丈夫っ!
けれど…私は知らなかった。
もっと恐ろしい魔の手が…私に迫ってきているということに――。




