レベッカ一行の世界漫遊の旅 5 (ついに…再会?! 4 )
船員が連れてきてくれたのは3本のマストが着いた中型サイズの帆船だった。
港に降ろされた梯子から船に乗り込むと、10名前後の船員たちが思い思いに過ごしていた。
カードゲームをしている船員や、食事をしている船員…中には昼寝をしている船員までいた。
「あ!船長!お帰りなさい!」
するとカードゲームをしていた1人の船員が声を掛けてきた。
えっ?!船長だったのっ?!てっきりただの乗組員だと思っていたのに。
何故、私がそう思ったかというと…この人物の着ていた服があまりにもしょぼかったからだ。
筋肉マッチョで浅黒い肌はいいけれども、身なりがよろしく無かった。
薄汚れたシャツに擦り切れた麻のズボン…。
普通、船長と言えばもっと身なりの良い服を着るものだとばかり思っていたからだ。
「ああ!ちょっと町で会ったコイツラに連れて行って貰いたいと言われている場所があるから相談に乗ってやろうかと思ってな!」
船長はそれだけ言うと、背後にいる私達に声を掛けた。
「ようこそ、客人。俺の船『オケアノス』号へ!歓迎するぜ?」
そして、私達に…と言うよりは、セネカさんに向ってウィンクをした。
その表情が何とも言えず妖艶?で…思わず私は背筋に鳥肌が立ってしまった―。
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「よし、まずは海図を見てみるか!」
船長室に通された私達の前で船長は大きな海図を机の上にバサッと広げた。
「え〜…と場所は確か…」
「何ですの?まさかもう忘れてしまったのですか?船長のくせに」
ミラージュは先程私に向ってタバコの煙を吹きかけた船長が余程気に入らないのか、どこか喧嘩腰に口を開いた。
「あぁんっ?!何だ?姉ちゃん、俺に文句あるのか?ひょっとしてやる気か?」
「望むところですわ」
ああっ!ミラージュッ!煽らないいで頂戴っ!これ以上船に乗せてもらうのを断られるわけにはいかないのだからっ!
するとそこへすかさずセネカさんが割って入って来た。
「南海洋に浮かぶ陸の孤島、南緯21度40分、東経165度40分だよ、船長」
スマイリーな表情を浮かべながら船長に教えた。
おおっ!流石は父親、娘の危機?の前に自ら立ちはだかるとは!
「あ?ああ、そうだったな。悪いな。ど忘れしちまってさ」
船長は何故かポッと顔を赤らめる。
あ…マズイ、これは…完璧にアレだ。
するとナージャさんも気付いたのか、私に耳打ちしてきた。
「どうやら彼は男色家で間違いないようですね。それでレベッカ様はあの船長は『受け』だと思いますか?それとも『責め』だと思いますか?」
「はぁ?」
そんな専門用語?的な言葉を使われても、私は何も分からないのですけど…。
それにサミュエル王子は背後で「良かった…俺は眼中にないようで…」等と何やら呟いている。
そうか…サミュエル王子も船長が男色家であることに気付いていたのか。
全くそのことに気付いていないのはどうやらミラージュとセネカさんのようだ。
流石は親子。
そう思った矢先…。
「よし!分かったぞっ!」
海図を見ていた男色家船長が声を上げた―。




