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レベッカを探せ 4 〜キング一家の旅 1

ザザーン…

ザザーン…



太陽がカンカン照り照りつける太陽の元…俺と変態親父にクズ兄貴を乗せた船は大海原を走っていた―。



「全く…何っで王族の俺が甲板をデッキブラシで掃除しなきゃならないんだっ!」


白いシャツを肩までたくし上げ、トラウザーを膝までまくった俺は裸足で甲板の上をデッキブラシで掃除していた。


くそっ!それにしてもなんて暑さだ。


ここは大海原の海の上。

ジリジリ焼け付くような太陽の日差しを遮るようなものは何一つない。

従って俺は、眩しさと暑さに耐えながら甲板掃除をさせられていたのだ。


「くっそ〜…金さえあれば、こんな掃除などしなくて豪華客船に乗って快適な船旅をおくることが出来るのに…!」


船乗りたちは俺が苦労して甲板掃除をさせられているのに、呑気にビールを飲んで騒いでいるし、ロリコン親父に間抜け兄貴は船酔いで甲板にぶっ倒れている。


全くなんて足手まといの連中なんだ。

あの2人が使い物にならないから、お陰で俺は彼奴等の分まで働かなければならないのだから。


理不尽だ、まったくもって理不尽だ。

あんな使えない奴らはイカダにでも乗せてこの船から追い払ってしまえばいいのに。

そうすればライバルが減って、俺はこんなに苦労してレベッカ探しの旅をしなくてもすむのだから。



 そもそも何故、この様なことになってしまったかと言うと、話は今から10日程前に遡る―。



****


 10日前―


俺たちはようやく外洋をつなぐ玄関口『ラメール』の港町に到着した。


「よしっ!親父っ!兄貴っ!早速聞き込みを開始するぞっ!レベッカ達が何処の国を目指したのか手分けして調べるんだっ!」


俺は御者台から荷馬車に乗った2人に声を掛けた。


しかし…。


「アレックス、少しはこの年寄をいたわる気持ちは持てぬのか?少し位休ませくれても良いだろう?」


「そうだよ、アレックス。僕と父さんはこう見えて繊細なんだ。体力筋力精力自慢のお前と一緒にしないでくれ」


「はぁっ?!何だとっ!!体力筋力自慢はいいとして、最後の精力自慢とは一体どういうことだっ!貴様、昼間っから俺に恥をかかせる気かっ?!」


クソ兄貴のとんでもない発言に軽い…いや、かなりの殺意を覚える。


「だって、本当のことだろう?アレックスは城にいた頃は毎晩毎晩とっかえひっかえ違う女を抱いていたじゃないか。レベッカがいたって言うのに!だから彼女はお前に嫌気が差して、出ていったんだろうっ?!」


クズ兄貴が人通りの激しい大通りでとんでもない台詞を喚きやがった。


「何っ?お前…本当にそんな羨ましい…い、いや。そんなふしだらな生活をつづけていたのか?何と情けない…。そして可愛そうなレベッカ…こんな男の元に嫁がせてしまった私を許しておくれ!」


変態親父までもが大声で空に向かって叫んだ。するとそんな様子を見ていた町の連中の冷たい視線が一気に俺に集まってくる。


「あれがその男なのね…」

「うん、確かに好色そうな顔つきだ」

「最低なヤローだな…」

「女の敵ね」


等々…。


「おい!お前らのせいで俺が最低な男と言うレッテルを貼られた目で見られてるじゃないかっ!どうしてくれるんだっ!」


俺は2人の襟首を同時に掴んで怒鳴りつけた。


「いいのかな〜…そんな態度を僕達にとっても…」


「うむ、そうだな。益々自分の評価を下げるだけだぞ」


2人の言葉にギョッとなって周囲を見渡すと、益々冷たい視線が俺に向かって注がれている。


「く…くっそ〜…!おいっ!貴様ら…これ以上俺の評価を下げるようなことを抜かすなっ!」


するとクズ野郎共はとんでもないことを言ってきた。


「だったら聞き込みはお前1人で行って来るのだ」

「そうだよ、僕らを巻き込まないでほしいな」


「な、何だとっ?!貴様ら…っ!ふざけやがって!」


思わず拳を振り上げようとしたその時…。



「おい、あいつ…ついに暴力まで振るおうとしているぜ?」


「自警団に通報しよかしら…」


周囲からとんでもない台詞が飛び出してきた。



「わ、分かった!俺が1人で聞き込みにいけばいいんだろっ?!行けばっ!」


半ばヤケクソのように叫ぶと、俺は一目散に港へ向かって走リ出した。



畜生っ!彼奴等…覚えてろよーっ!!


心の中で俺は叫ぶのだった―。

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