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花言葉

作者: 月城 ツバキ

 彼はいつも花で愛をくれる。だから私も彼に花で愛を渡す。


 今日は二人の記念日でデートすることになった。ちなみに私は水瀬紗(みなせすず)


「まだかなー。」


 そういって私は彼が来るのを待っていた。私が待っている人は柊彬人(ひいらぎあきと)


「ふふ、今日は彬人と出会った日だなー。」


 なんて二人が初めて出会った日のことを思い出す。


 私は彼と私が出会ったのは、5年前になるかな。花屋だった彼のところに、仕事で使う花を私が発注した。私は花に興味はなかった。だけど、その時の彼の仕事姿を見て一目ぼれしたのだった。それから私は彼にどんどんアタックし始めた。休みの日には必ず彼の花屋に花を買いに行った。最初は彼に覚えてもらいたくて通ってたけど、通っているうちに花に興味を示すようになった。それからしばらくして、


「花が好きなんですか?」


 彼が話しかけてくれた。とてもうれしかった。でも、なんていえばいいかわからなくなってしまって頭の中が混乱してしまい、手を前に出して


「こ、今度一緒に公園に花を見に行きませんか!」


 といった。その瞬間やってしまったと思った。勢いよくデートのお誘いをしてしまった。こんなことをいきなり言ったら彼は引いてしまうだろう。そう思いながら彼の顔を見ると彼は笑いながら


「お願いします。」


 そういって私の手を取ってくれた。それから何回かデートをしているうちに彼から


「俺と付き合ってください。」


 て言われたんだよね。私から言おうと思ってたのに彼から言ってくれた時はびっくりして抱き着いちゃったんだっけ。何回もデートしてるのに付き合ってなかったとか、今思い出せば笑い話になるだろう。

 

 そんなことを思い出しながら今日も彼を待っていると


「お待たせー!待たせてごめん!」


 そういいながら彼は息を整える。走ってきてくれたんだね、なんて思って


「そんなに走らなくてもよかったのに。」


「いや、俺から誘ったのに俺のほうが遅いとかほんとごめん。」


「大丈夫だよ。そんなに待ってないから。」


 そう、今日のデートは彼から誘ってくれたのだ。私たちは仕事が忙しくなかなか会えないため、どちらかが誘ったらその日に合わせて仕事をして休みを取るのだ。


「はい、これ今日の花。」


 そういって彼は私にピンクのガーベラを渡してくれた。花言葉は『感謝』。私は彼がいつも花をくれるから花言葉を覚えるようになった。


「いつもありがとう。」


 そういって彼は微笑んだ。そんな彼に私も花を渡した。


「私からはこれ。」


 白いダリア。花は違うけど、花言葉は彼と同じ『感謝』。


「こちらこそいつもありがとう。」


 これは私たちが付き合うようになってから、デートで彼が花を持ってきてくれるので私も花を持っていくようになった。お互いに気持ちを表現するのに花言葉を使うのが毎回のお約束になっていた。

 それから私たちは彼が予約してくれたレストランに行った。いつもよりとても高そうな感じのレストランで緊張してしまう。そんな私を彼が見て


「そんなに緊張しなくて大丈夫だから。」


 そういうと私の手を取って歩き始めた。私は彼が握ってくれている手に意識が集中して、緊張していたことなど忘れてしまっていた。案内してもらったのは個室だった。絶対高い!とか思ってるとお店の人が椅子を引いてくれた。席に座ってからは食事を楽しんだ。コース料理だったため最後はデザートだった。彼が頼んでくれたその間も私たちは会話を楽しんだ。


 そうしてるとデザートが運ばれてきた。


「美味しそーう!」


 私は甘いものに目がないのでデザートに興味津々だ。すると彼から声をかけられた。


「紗。」


 私が顔を上げると、彬人が座っている私の近くに来て膝をついた。


「え!?彬人なにやってるの!?」


 彬人がいきなり膝をついたので、私は何が起きているのかわからなかった。


「紗、この花言葉知ってる?『真実の愛』なんだって。」


 そういいながらマーガレットのバスケットを渡してくれた。受け取ると、そこには「結婚してください」と書かれたメッセージカードが添えられていた。私は嬉しすぎて泣いてしまった。でも、彼に返事をしなきゃという思いで何度もうなづいた。すると彼は私の返事を聞くと、抱きしめてくれた。


 私が泣き止むと彼は私を腕から離した。すると私の顔を見て


「絶対幸せにするから。」


 そういって唇にやさしく触れるキスをしてくれた。唇が離れると私は


「よろしくお願いします!」


 笑顔でそう答えた。


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