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Ability wars  作者: 大山鳥 鈴
Red Gun
3/41

<能力>③

【赤柱 信】

2xxxの4月と11日。10時。

「えー。皆さんの担任の小早川です。現代社会と能力育成の2つの担当します」

見た目は非常に細く、ひょろっとした感じの担任だ。これなら授業を多少手抜きしても問題はなさそうである。


「授業が始まる前に、皆さんにはいくつか守ってもらう事が在ります。まず、授業中での機械類、木刀や爆弾と言った危険物等の使用は許可がない限りは一切禁止します。破れば校則違反ですのでご注意を」

早速、禁止令が出された。これにより、授業の手抜きが出来ない。当然寝る事さえ出来ない。

これではゲームを満足にする事が出来ん(家でも学校でも)。こうなったらここをオレの充電基地にしてやる。


「次に、<能力>について。特別許可がない限り使用は禁止です。この規則を破った時点で退学処分ですのでその辺は覚えておいてください。その他、規則等は配布された生徒手帳にある程度書かれているので、各自で目を通しておいてください」

生徒手帳の内容は、昨日ちょろっと目を通しておいた。頭の方は割と一般的な高校と同じような内容である。だが、後ろの方になると特殊な校則が書かれている。

先生が言った内容は能力>使用規則の欄にある。

『教員又は、監督者の許可なく《能力》を使用したものは、使用が発覚した時点で退学処分の対象とする。緊急時はこれの限りではなく、その場合は追って処分を下す』

と言ったものだが、緊急時ってのは何処までの範疇なのかは書かれていない。道端で引ったくりがいた場合は良いのか。はたまた、故意に能力による攻撃等を行った奴への自己防衛は良いのか。書かれていれば楽なのだが、それがないと結構面倒である。


「以上になります、質問はありますか?」

今聞けばよいのだが面倒なのでここはパス。できればさっさと帰りたい。どうせ、2日目も早帰りなのだろうから。今日は月曜か。新規参入/続投アニメもあるし、ゲームも進めねば。


「それでは、次の話に進みます。部隊活動についてです」

(帰らせてくれ……)

これも昨日確認して、書かれていた内容は一応把握している。ここに入学したからにはほとんどの生徒がAFへの入隊を希望している。だが、最前線では即戦力が欲しい。それは個人(ソロ)でも団体(チーム)でも実力のある隊員である。そういう訳で、東北校、中国四国校を除く、8校中5校がこの制度を導入している。説明は続いている。新規情報は'部隊活動は4名以上で活動を行う'、'隊員(メンバー)の指定は学校側'の2点。


学校が隊員を指定するとなると、人によっては、全員が顔見知りの場合もあるという訳だ。また、その逆も然り。オレにとってはどっちに転んでも地獄。

仮の部隊活動とはいえ実戦形式のものが多い様である。活動内容はAFが見つけた比較的難易度低めの仕事や、市中警邏などが一般的らしい。後は個人的な仕事や活動を適宜学校側に出さなければならない。

(できるだけ、問題のない編成ならいいんだけど)

「それでは、メンバーを発表します。籤で、ですけどね。逆名前の順で前に来てください」

そう言い、先生は教卓の下からダンボール箱(自家製感丸出しの)を取り出した。

(逆名前の順だと最後なんだが……。つーか普通は名前の順だろ!)

順々に引いていき最後に引いた紙には 'T:104' と書かれていただけであった。

2017/07/05

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