血継ぎ3
【白井翼】
「急に砂嵐かよ……」
『敵見えてるな? 白井』
無線は恐らくこの状況を作り出したであろう人物からのものだ。敵は辛うじて見えている程度である。これでは回避がギリギリになる。が、悪くはないな。
「敵は俺の正面だ」
『OK……そこ動くなよ』
数秒後、オレの頬を掠めるように弾丸が2発、敵に命中した。
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【赤柱 信】
距離は測定できなくとも<金属反応>で存在位置は確認でき、更にはでかい図体してるのではっきりと視認できる。砂嵐自体は三分経たずに晴れてしまうだろうから、この一、二分が勝負所だろう。
まずは、正確に二発。腕関節に撃ち込む。白井に有利な展開は恐らく、敵が一切の反撃が出来ない状況だろう。その為に、腕を機能停止に追い込む。構造は貫通特化。
撃ち込んである弾丸には数秒で<腐敗>と<風化>が進んでいる。また、銃弾の回転は通常の物よりも多く、速く回転するため摩擦熱も期待してみる。実際、腕関節から火花が上がってくれている。
「さーて、腕は殺したぜ……。頑張れよー」
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【白井 翼】
本人の発言通り非常に便利な<能力>だな……。今まで切断するのに苦労していた敵の腕は、連続斬りでポロっと切り落とせた。ここで一つ試してみるか……。
「白井流零羽:振動之飛燕抜刀」
納刀……。イメージは飛行している燕を仕留める抜刀術+振動攻撃……。通常は唯々相手よりも早く抜き切り伏せるための技だが今回は<筋力強化>で腕が細かく振動するように調整。至極持ち辛い上に狙い辛いと来たもんだ。これでは相手を戦闘不能までには至らしめる事が出来ない……。
だが、ここで一つ閃く……。何も確実に当てる横抜きの抜刀をする必要はない。敵の体は「どうぞ、狙ってください」と言わんばかりの大きさ。
幸い、脚は普通に使える。という事は跳躍。体を捻って……。相手の頭蓋を叩き割るイメージを加える。
「白井流零羽:振動兜割之飛燕抜刀!」




