<強襲>4
【赤柱 信】
機械兵器の頭をカチ割る勢いで白井が剣を振り下ろした。威力は恐らく生身の人間が受ければ即死必至。<能力>を使用していたとしても無事では済まない威力だと判断できる。威力よりもオレが恐ろしいのは、コイツが何の躊躇もなく屋上から飛び降りて技につなげたところである。オレは無理だな……。あの高さからの落下+攻撃は。当の本人は表情一つ変えずに構え直している。どんだけ肝据わってんだよ。
「赤柱、状況は聞いた。相手の得物の情報をくれ」
しかも、戦場での即応能力も高い。コイツが隊長でいいのにな。
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【白井 翼】
相手の武器の説明は一通り聞いた。最も注意すべき武器はレーザー砲。近づき過ぎて回避不能の状態から放たれたらどうもできないだろうな。それに……
「『鶏冠』で仕留められなかった……。結構、固いな」
傷は付いているようだが……。仰け反らせる程度でしかなかった。空中から撃てる技の中で最高の『鶏冠』がこうであると、選択肢は2つ。最速抜刀『飛燕抜刀』か三連続攻撃の『鷹の爪』。これで何処まで行けるかが戦況に大きく関わる。加えて、技の挙動から考えて<能力>で壊れる可能性のある箇所は脚と腕。下手をすれば肩や手首もいかれる可能性もある。だが、自壊上等も白井流の流儀である。
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【灰 龍悟】
学校の用意した武器がどこまで通用するだろうか。俺の現在の疑問は此れに尽きる。所持武器は紫花からの指示通り、狙撃用ライフル一本。装填は4発。予備は10発。部隊部屋まで戻っていたため翼よりも参戦が遅れてしまった。
『来たなドラゴ、狙いは頭だ。三発で慣れろよ』
「了解だ」
そうは言っても不安要素はある。それは、一度もライフルを取り扱ったことがない。スコープの真ん中に敵の頭を合わせて撃つ。一発目は盛大にズレ地面に着弾。
『右横の出っ張り引け、後ブレは計算して撃て』
「わかった」
指示通りライフル右横の出っ張りの様なものを手前に引く。如何やら装填が此れでされる様だ。再びスコープを覗き、一発目よりクロスを右に寄せ……撃つ。
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【赤柱 信】
『着弾確認』
「ナイショ! 二発目で行けたのかよ」
無風なので射撃後に弾道が大きく反れて白井に直撃。という事態は起きずに済んだ。三発目も飛んできて今度は頭撃ち成功。着弾点修正の速度が速い。相当センスが良いんだろうな。こっちは2人のおかげで腕の激痛にも少しづつ慣れてきた。使い物にはならないけどな。
「紫花、オレも参戦するから回線全開きで頼む」
『OK』
さーて……現戦力で何処まで攻略できるかな。




