人物紹介
主要人物紹介です。
レドヴィナ王国
【エリシュカ・アデーラ・ハルヴァート】
登場時23歳。レドヴィナ王国第15代女王。即位したのは21歳の時。ソウシェク大公の長女。「肯定する女王」もしくは「慈愛の聖女」と呼ばれるほど優しく、懐が広いが、同時にかなり強かでもある。性格は温厚で誰でも受け入れるきらいがあり、貴族、民衆からの支持も高い。人は彼女に罪を告白したくなるらしい。自身としてはあまり女王に向いていないなぁ、と思っている。特に人を使うことは苦手な自覚があり、相手を追い詰める、ということも苦手としている。戦闘力はほぼ皆無だが、天才的な治癒魔法の使い手。逆に言うと、治癒魔法以外は使えないらしい。
腰元まである淡い金髪。ふわふわのウェーブがかかっている。目元は優しげで、瞳は淡い空色。かなりの美女であるが、やや童顔気味。
身長160センチ、体重47キロ。誕生日は秋。
【ウルシュラ・オリガ・ヴァツィーク】
登場時21歳。18歳でフィアラ大公となる。父方の祖母は先々代女王ヘルミーナ、母親は隣国スヴェトラーナ帝国の第3皇女。帝国人からは「オリガ」と呼ばれることが多い。教育省の長官、貴族院議員。通称「否定する女」。エリシュカとは逆にかなり貴族受けは悪い。エリシュカより2歳年下になる。かなり頭の良い女性ではあるが、同時にかなり性格がひねくれている。性根は優しいのだが、それを素直に表現できない。否定してから答えを提示することが多い。元女王候補だが、爵位を継ぐときに女王候補を辞退している。
先代女王末期の謀反「赤の夜事件」で実父を殺したとされているが、実際には前フィアラ大公は自殺である。趣味は王都散策で、暇があるとちょくちょく出かけている。ストレス発散にお菓子作りをすることもある。氷の攻撃魔法を得意とし、剣術、弓術などにも優れる。かなり言動が腹立つ。
背中の半ばまであるストレートの黒髪に吊り上り気味の切れ目をしている。瞳の色は翡翠で、怜悧な美貌の女性。左眼尻に泣きぼくろがある。宮殿に上がるときは髪をきっちり結いあげ、眼鏡をかけている。
身長168センチ、体重53キロ。誕生日は、春先。
【エルヴィーン・ラシュトフカ】
登場時24歳。カラフィアート公爵の三男。末っ子。カラフィアート公爵に娘がおらず、女王候補を出せなかったため、女王となったエリシュカに献上する形で近衛騎士、つまり護衛にされた。実際に、戦闘力は高い。もともと騎士学校に通っていて、騎士科を卒業している。天文学は副専攻。今でも時々星を見ている。周囲に此の趣味の理解者がいないらしい。基本的に冷静で感情を表に出さず、ツッコミ役だが、自分も言動がおかしいときがある。エリシュカやウルシュラなど、女性に振り回されがち。
明るい茶髪に切れ長気味の深い青の瞳。髪は長めで、最近切ろうかな、と考えている。「きれい」と称するしかないような美貌を持つ。計算された彫刻のような顔立ちで、着やせする。ご令嬢方からかなり人気だが、本人に自覚なし。というか、無視している。
身長188センチ、体重74キロ。誕生日は初夏。
【ラディム・ハラトキー】
登場時21歳。ニェメチェク公爵子息の次男。エルヴィーンと同じく女王に献上された近衛騎士で、彼にシンパシーを感じている。エリシュカ女王を尊敬しており、そしてそれは尊敬の域を出ない。騎士学校騎士科を卒業しているが、一言で称すると「馬鹿」である。言葉が過ぎることもあり、ウルシュラと話をすると売り言葉に買い言葉になる。ちなみに、彼の場合は妹が女王候補だった。
濃い金髪に紫の瞳をしている。美形というほどではないが、顔立ちは整っている。わりとがっしり系で、筋肉好きにひそかにモテている。エルヴィーンより現実味があり、親しみやすいと言われている。
身長183センチ、体重70キロ。誕生日は冬の終わり。
【カレル・フォルティーン】
登場時22歳。アレクサ侯爵の孫で、エルヴィーンやラディムと同じ理由で女王の護衛騎士となっている。ラディムの一つ年上。おっとり気味の青年だが、騎士学校は優秀な成績で卒業している。魔法剣士で、雷魔法が得意。エリシュカについているのはエルヴィーンかラディムが多いが、どちらかがいないときに代理を務めるのはたいてい彼である。たいていにこにこ笑っているが、それが嫌味に見えない。
天使の美貌と言われる柔らかい美貌をしている。蜂蜜色の髪に薄い澄んだ茶色の瞳が特徴的。たれ目気味。やや小柄だが、全体的に細身のためバランスは取れているらしい。
身長175センチ、体重66キロ。誕生日は初春。
【シルヴィエ・ハニーズディル】
登場時51歳。ヴェセルスキー公爵の妹で、先代女王。24歳から49歳まで女王を勤め上げた。エリシュカに王冠をかぶせたのは彼女になる。掟に従い、現在は王都を出て、女王の直轄地に暮らしている。優しげな見た目と口調の女性だが、過去に殺し屋を1人で10人斬り殺した逸話を持つ武闘派。彼女の女王選挙は荒れたらしい。
現在は銀髪になっているが、もともとは金髪で、瞳の色はエメラルドグリーン。掘りの深い顔立ちの美人。
身長165センチ、体重51キロ。誕生日は晩夏。
【ヘルミーナ・ヴァツィーク】
登場時68歳。フィアラ大公ウルシュラの祖母に当たり、先々代の女王にある。16歳という歴代最年少の年齢で女王となった。凛とした美女で、あまりウルシュラとは似ていないが、目や雰囲気はかなり似ている。現在はフィアラ大公領に暮らしている。
今は銀髪だが、かつては黒髪。眼は瑠璃色で、彼女の夫が品種改良して作った青薔薇は、彼女の眼の色を目指したと言われている。そろそろ、もう一人の孫娘であるリビエナに釘を刺そうと思っているところ。
身長161センチ、体重49キロ。誕生日は晩秋。
スヴェトラーナ帝国
【ロジオン・ヴァジーモヴィチ・スヴェトラーナ】
29歳。スヴェトラーナ帝国の皇太子。父親が皇帝で、父親の妹がウルシュラの母親。つまり、ウルシュラの従兄にあたる。腹黒く、レドヴィナを手に入れようと画策。先代フィアラ大公を事実上、自殺に追い込んだのは彼。思い通りにならないと逆上するタイプ。
表面だけ見れば穏やかな気性でよく気の利く美男子だが、負けず嫌い。おそらく同族嫌悪だと思うが、ウルシュラと互いを嫌いあっている。彼女が自分を無碍にできないのをいいことに、地味な嫌がらせをしている。
金髪にエメラルドグリーンの瞳をした派手な美形。何となくウルシュラに似ている。
身長185センチ、体重74キロ。誕生日は秋。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
ちなみに、エリシュカとウルシュラの外見にはモデルがいます。