Episode Finale 最終楽章 『優シイ歌』
スカイツリーの周りが、爆撃により燃え盛りビルが壊れてゆく。
「しかし、もう遅い…世界は私の手に。そして世界は私にひれ伏す」
そんなの妄想だろ!と言って、燈羽莉が持っていたナイフを投げつける。
投げたナイフが、見事に心臓の位置に突き刺さる。
急いで非常用階段を使って、タワーの下まで駆け下りる。
「ごめん、お姉ちゃん。≪魔女の権利≫をもらっちゃったみたい」
「いいよ、あなたにあげる。まずはここを脱出しましょ」
うん、と頷いて、階段を駆け下りていってタワーの管理施設の外扉までたどり着く。
あとは、私に任せて。と言って燈羽莉と別れる。
タワーを一気に結晶化させる。
「GHQの奴ら、聞こえるか私の名は……世界を革命する力を持つ魔女 神無月 ほのかだ!今すぐ作戦を中止しろ」
数分後、ミサイルがタワーに向かって飛んでくる。
タワーから振り落とされて、地面に叩きつけられる。
「……ミンナ」
“彼女は再び知る結末”
“終わらない結末”
“争うから憎しみ、悲しみが生まれる”
「そして…セカイは」
“終わりへと―――――――”
瓦礫の中から立ち上がると、そこは何もなかった。
街だった場所は、壊滅しなくなていた。
「私はもう一度世界に反抗をする」
2032年12月31日 東京 壊滅
死傷者数 不明
この後、ほのかは軍隊を結集しGHQ本部に奇襲をしかけ、破壊しつくして機能停止に追い込んだ。
まぁ、この先は誰も知らないお話だけどね。
彼女は戦いのなかで、優しい歌を歌った。
そう優しいくも儚い歌を。




