Episode Finale 第2楽章 『セカイ』
櫻木さん、これほのかから。と言って渡されたUSBを渡す。
USBをつなげると赤と青の構造が表示される。
「これは?」
「アポカリプス・ゲノムウィルスのDNA構造を用いた、ワクチンってところだ」
「ほのかの父が、たどり着こうとしてたどり着かなかった境地だ」
「なるほど、これを多く作ることができたら東京中に散布することが、出来ればウィルスを消滅ができる?」
ああ、可能だ。とほほ笑む櫻木。
「では、やりましょ」
倉庫のシャッターの目の前に集まると、それぞれの行く場所を伝えることにした。
「私は、スカイツリーを目指します」
牧瀬とシャーデンフロイデはこの場所に。と言って地図を渡す。
では、また後ほど。と言って立ち去る。
ほのか、待っていて。と想いビルの上を飛びながら、スカイツリーを目指す。
ほのか、と言ってエレベーターホールに現れると、ほのかが男の前でうずくまっていた。
「やぁ、燈羽莉さん」
近寄ってほのかを抱え上げる。
ごめんね、燈羽莉。と言ってほのかが、胸元に手を当てて言った。
「君から、魔女の権利を奪ってしまうかも……」
「いいよ、ほのかの為なら≪魔女の権利≫をあげるよ……」




