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Apocalypse -アポカリプス -  作者: 秋月秋葉
16/26

Episode.12(後編)

 「なんで、いまさら東京に来た」


 虫の知らせよ。と燈羽莉ひばりがほほ笑みながら答える。


 「私もアポカリプス・ゲノムウィルスに共鳴で、ある程度何か察していたけど」


 「そんなのあるわけないでしょ。君のウィルス性能とは違うよ」


 そもそも、私は感染してないし。と小さく呟く。


 「そうだったね」

 

 いいヒントにこれを上げるよ。とファイルを差し出してくる。


 「これは?」


 「“ヒト・ゲノム進化計画”っていうプロジェクトの資料だよ」


 まぁ、ほのかは選ばれた存在ってことだよ。


 「あと、君が持ってる“失楽園”の意味も分かるよね」


 そしてアレは危険と付け足し。燈羽莉が一枚の写真を渡す。


 写真には“実験機ウイルス加速炉”と書かれていた。


 「ああ、やっとわかったあの設備の理由が、アポカリプス・ゲノムウィルス加速炉…つまり兵器になる」

 

 そういうこと。と燈羽莉がほほ笑む。


 「ウィルスを展開状態であれに触れるだけ」


 「そうそれだけ」


 燈羽莉は壁を伝って登り、その場から立ち去る。

   

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