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雨と財布と女の子

作者:

「くそっ!くそっ!なんでないんだよ!!」

 大雨の中必死に駆け回ったが俺の財布はどこにも落ちていない。無論会社の中、通った道中は全て何回も探した。

「もう、だめかもしれねーな」

 全身ずぶ濡れになりながら探したが、一向に見つからなかった。

「くそ忙しい時にいつも嫌な事が起こりやがるな・・・。とりあえず警察に届け出を出すか」


 近場の交番のドアを開けると「どうしました!?」と驚いた顔で全身ずぶ濡れの理由を聞かれた。

「では、紛失届を書いていただきます。それと、これでちょっと拭いたほうがいいですよ」

 意外にもその警察官は優しくしてくれた。こういう時のちょっとした親切は心に染みるものだ。

 紛失届を書いていると、突然背後のドアが開いた。

「あ、あの!これ落ちてたんですけど」

 振り返ると、びしょ濡れの女の子が一人、財布を持っていた。

――まさか

 確認させてもらうと、まさしくおれの財布だった。

 25歳前後に見えるその女の子は、にっこり微笑んで「よかったですね」と言ってくれた。

「ありがとう!もう半分諦めていたところだったよ」

 しかも女の子は俺のタイプにばっちり当てはまっていた。

 その場で遠慮する彼女に財布の中身の1割を受け渡し、帰ることにした。

「あの、もし何かあったら困るので、連絡先の交換しませんか?」

 まさか女の子のほうからこんな嬉しい事を言ってくれるとは思ってもいなかった。くそ忌々しい事の連続だったが、終わりよければ全て良し・・・だな。



半ノンフィクションです(笑)

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