剣直し・因縁…?
カナトはセナとキティンの剣をじっくりと観察した。
「お前ら、これで戦ってたのか?」
カナトがそう言って眉をひそめる。セナが持つロングソードの刃は細かい欠けが多く、キティンの剣もまた刃こぼれがひどい。
「まぁ…もらい物だしな」
セナが肩をすくめる。
「それにしてもボロボロね。切れ味も落ちてるんじゃない?」
キティンが剣を見ながら苦笑した。
「確かに普通の剣すぎるな」
カナトが腕を組んで考え込む。
「お前らの戦い方を見てたが、この剣じゃ合ってねぇ。戦い方に合わせて打ち直してやるよ」
「え?」
セナが目を丸くする。
「ちょっと待て、そんな簡単に変えられるもんなのか?」
「まぁ見てな」
カナトはにやりと笑い、作業台に向かった。
カナトは、近くの鍛冶屋に設置された大きな作業台に向かい、炉の中に薪をくべ、鉄を熱し始めた。作業台は広く、いくつもの鍛冶道具が整然と並べられている。鉄が赤熱すると、カナトはその鉄を引き出し、まるで型を取るようにハンマーで叩き、形を整えていく。
「すげぇ…」
セナが思わず呟く。カナトの動きには無駄がなく、鉄を叩くたびに剣の形が変わり、少しずつ完成に近づいていった。
「鍛冶って、こんなにカッコいいものだったのね…」
キティンも目を輝かせながら、カナトの作業を見守る。
カナトは黙々と作業を進め、セナには少し軽めで扱いやすく、だが耐久力のある剣を、キティンには魔力伝導率の高い細剣を仕上げていく。
「…できた」
カナトは最後の仕上げを終え、セナとキティンに新しく作り直した剣を手渡した。
「おお…すげぇ、手に馴染む」
セナは新しい剣を振ってみると、その扱いやすさに驚いた。
「私の剣も、すごく軽くて魔法が乗せやすそう!」
キティンも満足げに頷く。
「お前、マジですごいな」
セナがカナトを見ると、彼は少し照れくさそうに鼻をこすった。
「俺は世界一の剣を打ち、皆に認められる鍛冶師になる。これは通過点だよ」
「お前ならできそうだな」
セナが軽く言うと、カナトは真剣な目をした。
「…当たり前だ」
武器を強化した帰り道、街の酒場で耳に入ってきた会話にセナとキティンの足が止まった。
「おい、聞いたか?隣町の冒険者がやられたって話」
「またかよ…何人目だ?」
「もう数え切れねぇよ。アイツ、まだ討伐されてないんだとよ」
「アイツって…まさか」
「パルシャンウルフだよ。特徴は―片耳が弾け飛んでいる」
「……!」
セナとキティンの背筋が凍りつく。
「どうした?」
カナトが二人の様子を見て眉をひそめる。
「……なんでもない」
セナは誤魔化すように言ったが、心臓の音がやけに大きく響いていた。
[まさか…アイツ…なのか?]
セナの記憶が脳裏に蘇る…フューズの力で片耳を吹き飛ばした、あの時のパルシャンウルフ。
キティンが小声で震える声を漏らす。
「まさかあの時のが…ね…」
その後みんなでギルドに向かった




