衣替え
「セナ!…セナってばぁ!いつまで寝てるの!昨日も今日も昼まで寝て…もう!は!や!く!お!き!て!」
キティンが布団を一気にめくり、セナに怒鳴った。
「ぬぅ〜…ん〜…」
セナは寝ぼけたまま、丸まって寝返りを打つ。
「もう、こうなったら最後の手段よ!」
キティンは決意したように、セナの頬にビンタを食らわせた。
パァンッ
「いってぇぇぇぇ!」
セナは飛び起き、頬を押さえて叫んだ。
「いつまで寝てるんですか!さっさと寝癖直して!」
キティンは呆れ顔で腕を組む。
「う…うん」
セナは半泣きで鏡の前に立ち、髪を整え始めた。
[これ、骨折れてないよな…?昨日より痛いんだけど…]
セナは心配しつつも寝癖直しに集中する。
──20分後
「よし!これでバッチリ!」
キティンが髪を整えて満足げに頷く。
ピョコンッ
……再び跳ねる寝癖。
「もう!早くしないとご飯冷めちゃうわよ!」
キティンは急かし、セナを食卓へ呼んだ。
「わかったよ〜」
セナはまだ眠そうな声で答えた。
「おはよう!キティン、セナ君も朝食の準備が出来たわよ。」
カサブランカさんが、元気よく朝食を知らせてきた。
「おはよう、お兄ちゃん!良い朝ね、この前よりも更に強くなった?」
キティンが明るく声をかけ、帰ってきたアキレアに言った。
「おはようございます…?!」
セナはキョトンとした顔で振り向き、二人を見つめた。
「やぁ、君がセナ君かな?うちのキティンが世話になったね、ありがとう」
アキレアさんがにっこりと笑いながら、セナに挨拶をした。
「んー、…?ああ!初めまして!アキレアさんとリリーさん」
セナは驚きながらも、しっかりと挨拶を返した。
「まぁ、さてさてセナ君もキティンも起きてきたし、そろそろみんなで朝食を食べようじゃないか!」
ブレンネンデスさんが、みんなを食卓に導いた。
「いただきまーす」
みんなで手を合わせ、食事を始めた。
「お母さんが作る料理は上手いなぁ」
アキレアが幸せそうに料理を口に運びながら、目を細めた。
「あつッ…」
キティンが、熱い料理を食べようとして舌を火傷しそうになり、慌てて口を押さえた。
「キティンは昔と変わらないなぁ笑」
アキレアが楽しそうに笑いながら、キティンを見て言った。
「もう、お兄ちゃんまで」
キティンは恥ずかしそうに顔を赤らめ、少し怒ったように言った。
「ハァッハァッハァッ、家族みんなでこうやってご飯を食べるのも久しぶりだな、みんな仕事や学校で離れだったから父さん嬉しいぞ!」
ブレンネンデスさんが感慨深げに話し、笑顔で続けた。
「そうね、お父さん」
キティンも微笑みながら、父に返事をした。
20分後
「ご馳走様でした!」
みんなが食べ終わり、満足そうに立ち上がった。
「セナ、今日は服を買いに行くんだから早く!」
キティンは急かすように言った。
「あぁ!」
セナはキティンの後に急いで続いた。
ガチャ
「セナ、私の行きつけのお店があるの、そこに今から行くからついてきて!」
キティンがワクワクしながら言った。
「ああ!」
セナはそのまま返事をして、キティンに従った。
数分後
「ここよ!」
キティンが小さな店の前で立ち止まり、指を差した。
「いらっしゃいませ──ってキティン!?久しぶり!……その男の子は、まさか…?」
モーディが驚き、セナを見やる。
「ええ、私のかr──」
「ストーップ!冒険仲間です!」
セナが笑顔で即座に遮った。
「あはは!良い仲間ができたのね!」
モーディは安心したように笑った。
「ちょっとくらい言わせてくれても良いのに…// まぁいいわ。今日はこの子の服をお願いしたいの」
キティンは頬を染めつつ頼む。
「分かったわ、そうだ私の名前を言ってなかったわね。私の名前は【ラクーン・モーディシュ】よ、モーディって呼んでくれると嬉しいわ」
モーディさんは優雅に自己紹介をした。
「モーディさんですね!分かりました!私の名前はグビエット・セナです、セナと呼んで貰えると嬉しいです!」
セナは少し緊張しながらも、自己紹介した。
「セナ君ね、なら装備はどんなのがいい?」
モーディさんがセナに真剣に尋ねた。
「セナには軽い皮装備とか似合いそうだと思うけどどうかな?」
キティンがセナの姿を想像して提案した。
「そうだな、俺はキティンが似合うと思うやつが良いな」
セナはちょっと照れながらも、キティンの意見に賛同した。
「なら皮装備のオーダーメイドでお願い!」
キティンが即座に注文した。
「オーダーメイドだと皮装備ね、大体金貨3枚ほどかかるけど大丈夫?」
モーディさんが料金を伝えた。
「ええ!」
セナは頷きながら、しっかりと覚悟を決めた。
[少しの間でこんなに話が進むなんて…]
セナはそのスムーズなやり取りに驚きを感じた。
「ならセナ君少し体の採寸するけど良いよね?」
モーディさんが尋ねた。
「はい!」
セナはしっかりと返事をし、採寸が始まった。
20分後
「採寸出来たわ!ならまた明日来て!それまでに完成させとくから!」
モーディさんが満足そうに言った。
「ええ!ありがとうモーディ」
キティンは満面の笑顔でお礼を言った。
「ありがとうございます!モーディさん」
セナも感謝の気持ちを込めて言った。
「ならセナ、帰りにカフェでも寄って行きましょ!」
キティンが嬉しそうに言う。
「ああ!」
セナは笑顔で頷き、二人は並んで歩き出した。




