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即狂むかしばなし 〜〜地中からパイナポォ〜〜  作者: 極楽司狂
第一章 邂逅・れじぇんず共
1/2

第一幕 ももたろう狂狂ぱぁ

初投稿なので、練習として色んな表現で遊びたいと思い書きました。

だいたい全部その場で考えてます。故に深夜テンションで訳の分からない話を書く事がありますが、頭カラッポにして読んで下さい。


中盤から作風がガラッと変わるのは日を跨いだからです。

 むかぁし むかし あるところに おじいさんとタマネギがおりました

おじいさんは山へ鬼狩りに タマネギは川で


「フォーーーーーーーーーーーーーーーーーゥ!」


と雄たけびをあげながら陽気にサーフィンを楽しみました


 おじいさんが過呼吸になりながらも全集中し 鬼を一刀のもとに切り捨てていると、地中から、



ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドンブラコッッッ!!!




ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドンブラコッッッッ!!!!




と爆音を轟かせ、何かがこちらに向かってくるようでした。


 おじいさんがおそるおそる音のなる方向へ接近を試みると、




ドドドドドドドドドドドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!




おおきな おおきな パイナポォが大地を割って現れました。


これにはおじいさんもびっくり仰天。

驚きのあまり腰を増やしてしまいました。


おじいさんは増えた腰を巧みに扱い、おおきな おおきな パイナポォを家に持ち帰る事にしました。


 おじいさんが家に帰ると、タマネギは「一皮剥けた男になりたい」という考えのもと自分の皮を身が見えるまで剥き続けた結果、大量の残骸だけを残してしんでいました。


 おじいさんが残骸をよそに包丁を取り出し、〝俺以外に誰か居たかなぁ?〟と思いながらおおきな おおきな パイナポォを山で鍛えた太刀筋を頼りに一刀両断しようとすると、なんとぎっくり、不意にパイナポォは二つに割れ、




「きのこォーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!食べたァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいッッッッッ!!!!!」




という鳴き声と共に、目ン玉を駒のようにぐるぐる回転させ、口からは泡を吐いた、それはそれはたいそう元気な赤ん坊が現れたではありませんか。


おじいさんは、びっくり仰天。

驚きのあまり、腰が元に戻ってしまいました。


おじいさんは、その赤ん坊に、「桃我狂(モモガキョウ)」という名前を付けました。

覚えていた最後の食事が、4日前に食べた桃だったからです。傍で倒れているパイナポォの残骸の事など、今や綺麗サッパリ忘れてしまいました。


おじいさんは、桃我狂を愛情込めて育てました。途中、桃太郎が女性であった事に気が付きましたが、まぁいいかと思いました。

おじいさんはパイナポォから生まれた桃我狂に、得意料理であるタマネギのプディングをよく作り、それはそれは大切に育てました。



その結果、





「きィーーーーーーーッのこ!のォーーーーッこのこ!さーーーーッかなぁのッこォーーーーーーーーーーーーーーー!!

ドカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!」





家をボールに蹴鞠する程、元気かつ強靭な子に育ちました。


おじいさんは、凄まじい風圧と共に猛スピードでせまる桃我狂の蹴ってきた家を片手で受け止めると、

グワッと太陽のもとにブン投げ、

ズドォンと地響きを起こしながら元あった場所に着地させると、

桃我狂の桃の葉のような鮮やかな緑色の瞳を見つめ、言いました。


「桃我狂や、最近鬼々山のモノ共が村や街でFUNKY(ファンキー)の限りを尽くしておる。

陰キャにとってはまるで地獄の獄卒の様じゃ。ちとブッ飛ばして掲示板で晒してくれんかの?」


「おェーい。いってくらぁー」


桃我狂は、眠そうに目を擦りながら言いました。

常に半目でやる気が無さそうに見えても、心はフルスロットルそのものです。


桃我狂は、

右目にかかった茶色の髪をかきあげ、

後ろ髪を軽く纏め、

例の衣装に着替えると、

腰に掛けた刀とハンドスピナーだけを持って出発しようと歩き出しました。


おじいさんは、ボコっと地中から桃我狂の目の前に現れると、

「旅をするならこれを持っていきなさい。キビッキビにキマるきび団子じゃ」

と言って、キビッキビなきび団子と家紋を持たせました。


「...ンうェーーい。じゃ行ってくらァーーー」


桃我狂はうっすら微笑むと、今度こそ鬼ヶ山に向けて出発しました。


しばらくして、桃我狂が歩いていると、犬が現れました。


「もーーもたーろさんもーーもたーろさん、お腰に付けた、きび団gごおォふゥゥッッ!!!??」





桃我狂は、無言で犬を殴り飛ばしました。


犬の顔面はひしゃげ、血飛沫が舞います。





「...俺ェ犬、きらいぃーー。……()()()()()()()()()()




桃我狂がそう言うと、犬は突然、その場でガクガクと身体を激しく痙攣させました。

その動きは、脊椎動物としての骨格を完全に無視した、極めて不気味で不自然なものでした。




「モ」




「ヒ」



その眼光は焦点が定まっておらず、壊れたコンパスの様にぐるぐるぐるぐるまわっています




「セ」




しばらくして、地の底から響くような、恐ろしい声を発しました




「モ゛



も゛ ロ゛


ざ ン



オ じ




に つ


ケダ



キビ 」





犬の周囲に禍々しい邪気が発生し、それは次第に犬の中へ、身体中の穴という穴から注がれました。




目は飢えた狂犬病の犬の様に紅く血走り




体毛は黒ずんだ心を表すかの様に変色し




この世の全てを平らげたい欲求が剥き出しになった様に口からは消化液が湧き続け、夏のゴミ捨て場の様な異臭を放ちます





そして





「.....……ヒドヅゥ゛ゥ...う゛ァダジに゛ィ゛...!」





身体は欲望と悪意と共に大きく膨れ上がり










「…………寄ォォォォォォォォォ越ォォォォォォォォォォォゼェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェェェェェェェェェェェェェェェーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッッッッッ!!!!」







耳をつんざく咆哮と共に、大仏程の大きさの大犬へと変貌しまいました。


辺りには黒い風がなき、暗雲が立ち込め終わりの見えない闇が世界を覆います


「モ゛ォォォォォォモダロザァーーーーーーーーンッ!」


大犬は、何十倍にも巨大化した漆黒のツメを、空間すら闇に帰す程の風圧を以て、付近の居住区目掛けて振りかざそうと







「ブゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン

ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」



桃我狂の華麗な飛び蹴りをみぞおちに


ドガァァァァァァン!


とくらいました。


「!?グギャァァァァァァァァァァァァ!!?」


あまりの衝撃に、大犬は目を見開いて黒い血をゲボァと吐き出しました。


桃我狂は宙返りしながらズダンと着地すると、大犬の顔面を見上げ、桃の葉色の瞳をギラリと光らせると、高らかに叫びました。


「うっせェーーー黙って聞きやがれノラ犬ふぜーがァ!俺ェの名はァ!偶然生まれた桃我狂!悪鬼退治のォーーーーーーーッ!」


再び犬鬼がグアッとツメを振り下ろしたかと思うと、瞬き一度の間もなく自慢の刀を抜き、ズバァと一閃!


「ギャアアアァァァ!?」


桃我狂は刀を片手で軽くブンと振り、血飛沫を散らすと、右目まで掛かった前髪を激しく揺らし、元禄見栄を派手に切った。



「ア゛、はァじまりはじまりィィィーーーー!!!」



そう名乗りを挙げるや否や、桃我狂は強大な大犬目掛けて、放たれた矢の如く飛びかかった!


「ア゛ーーーッハハハハハハァ!ジュバババァーーン!」


桃我狂は迫り来るツメの軌道を表す漆黒の光を、キックで犬の腕や腹を次から次へと飛び移って躱し続け、相手の身体中をズババババッと手当り次第に斬りつけた。


剣閃が鮮やかな桃色に煌めく。


「!!……ギビィィィィィィ!ダンァァァァァァァァァ!」


血飛沫が舞い散る。

大犬はちょこまかと跳ね回る桃我狂に苛立ち、地響きを起こしながら巨大な身体を空高く跳躍させたかと思うと、フィギュアスケーターの様にトリプルアクセルした。

無理矢理身体から引き剥がそうという考えらしい。


「寄越ゼェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!」


ツメの漆黒の軌道が円を描き、山すら砕く竜巻の様に空気を抉る。


流石の桃我狂も、これにはひとたまりもないと思われた。


が、


「ア゛ーーーーッハッハッハッハッハッハッハッハァ!」


気付くと、桃我狂はツメの先端の上に立ち、思い切り身体を広げて高らかに笑っていた。


「!ギギャッ!?」


驚愕した大犬を他所に、桃我狂はその場からズダァンと強く踏み出して立っていた所のツメをへし折り、自らの身体は相手の首元へと一直線に飛び立つ。


「いつもより多くゥーー!世界は回るよどォこまでもォーーーーーー!」


桃我狂は、大犬の出張った下顎を蹴って加速し垂直に落下しながら、

身体を激しく回転させつつ相手の腹という名の壁でジィィと火花を散らして刀を引きずり続ける。

そうする事で、まるで悪路を駆ける(ホイール)の様に、



ギャリュリュリュリュリュゥゥゥゥゥゥン!!!



と大回転切りを御見舞いした!



「!グギャワァァァァァァァァァ!!!!」



ギュイイインと分厚い黒肌を血飛沫と共にごっそり抉り取られ、犬はジタバタと苦しげに悶え始めた。


「ギ、ギビだん゛ごォォォ……寄越ゼェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!」


大犬は大気を揺るがす程の巨大な咆哮をあげた。

辺りに凄まじい衝撃が響く。


近くにいた動物は失神し、植物はたちまち枯れ果てる。


桃我狂は、地面に着く前に刀をバネにして大犬の身体から飛び下がり衝撃を避けると、負けじと怒気の混じった声で叫んだ。


「〜〜〜うーーーるッせェーーーーわァーーーーーー!」


桃我狂は片手で刀をヴォンと軽々振り回し、大犬の攻撃で抉れた大地を駆け抜ける。







「グ ダ


.........ポ べ み゛ パ ペ ぽパァ!」







大犬の身体が激しく痙攣し、眼球が炭酸ジュースの様にプシュウと破裂すると、口をガクンと開けたかと思えば、ふいに、支柱の様な舌が10本に分かれ、桃太郎を串刺しにせんと襲いかかった!


「——ハァッ!」


ギインッッ!


桃我狂は槍の如く鋭く真っ直ぐ襲いかかる舌を次々刀で弾き飛ばし、ジグザグに跳ね回りながら再び大犬の元へと走る。





「ポ゛ポポポ゛ポポばァッッッ゛!」





大犬には、最早自我など見受けられない。


その姿はまるで、ただの欲望の化身のようだった。


大犬はまるで反吐を吐く様に口を抑え、「ヴォ、ヴォェエ」としばらく苦しんだ後、ふいに固まり、口から凄まじい邪気を纏った極太のレーザーを


ギュアアアアアアァァァ!!!


と放った。


桃我狂は、走りながら前方に何かを投げると、

抉れた大地を丸ごと焼き尽くすレーザーをスライディングでずざざざとギリギリ躱し、

その表紙に投げたソレをガブッと口にした。


「——ァ」


ソレを呑み込んだ桃我狂は、突如目が覚めたようにぐぉんと身体を反って立ち上がる。


そして、目をギンと見開き、遠心力と共に片手で刀を地面にズガンと突き立てた。


すると、なんという事だろう。



刀を中心に、五色の光を放つエネルギーが、桃我狂の体内に吸い寄せられるように注ぎ込まれていく。




「.....伝説級(れじぇんず)奥義・『一 騎 当 千』!!!」



桃我狂は頭をブンと振って長い前髪を揺らすと、

余裕しゃくしゃくな笑みを浮かべて元禄見栄を切った。


「ひどづゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!寄越ゼェェェェェェ!!!」


大犬は、トドメの跳躍とばかりに桃我狂に向かってダイブし、彼女を喰い殺さんとする。


しかし、遅すぎた。




「ア゛ーーーーーーーーーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァーーーーーーーー!!


キビキビキメるぜフェーーーーーーーーーーーーイ!!!」




五色の光を纏った桃我狂は、ズガァンと大地を蹴り上げると、一飛びで大犬の頭上を飛び越えた。


「ギュイッッ!??」


渾身のダイブを躱され、慌てふためく大犬に、千人力の必殺の一撃が襲いかかる!




「『爆喰・狂鬼斬り』ィィィィィィッッッッ!!!!」




狂喜乱舞した剣閃が煌めき、五色の光が漆黒の大犬を



ジャギィィィィンッ!!!!



と一刀両断!


桃我狂はズザァと地面に降り立つと、勝利の元禄見栄を切り、高らかに宣言した。




「ア゛これにてェ!一件落着ゥーーーー!!!」





ジュドォォォォォーーーーーーーーーーンッッ!!!!



斬られた大犬の身体は大爆発を起こし、纏っていた邪気は穴の空いた風船から漏れた空気の様に外に放出され、やがて跡形も無く霧散した。




——そうして空も何事も無かったかのように蒼く晴れ渡り、


犬は邪気がなくなって元通りの身体に戻って、


桃我狂はふわぁと欠伸しながら引き続き鬼ヶ山へと歩みを進めましたとさ。





.....一方で。


「?.....んぁ.............気のせいかな」


一瞬、うっすらと動いた怪しげな小さい影に、桃我狂はただ目を擦るのみで、さっぱり気付いていなかった。


——続く。

途中で筆がノッてきた結果、勢い余ってすげー文字数になっちゃいました。

次話投稿は不定期ですが、もし人気になったらいっぱい書くかもしれません。お楽しみに。


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