異世界転生(転移)にあこがれる若い方への提案
読み専でしたが、他の方のエッセイに感化されて書いてみました。
見苦しい点もあるかと思いますが、私の経験談です。
「海外赴任」(疑似異世界転移)とは!
伝わらない言葉、感性の違い、見慣れない街並み、知らない文化!
捨てたい黒歴史を知る人は全くいない世界。過去を知る人がいなければ、令嬢や勇者として偽ることも可能ですよ。
友達と呼べる人が少ない方も、人間関係のしがらみから逃れた方も、それを清算せずに放置してきたとしたとしても。いままでと全く違う世界なので”なろうVRMMO小説”のように現地の方をNPCと思って新しい関係を築くことができますし、赴任国にもよるかもですけど、基本的にそのNPCたちは友好的に接してくれます。
まあ、替わりといっては何だけど、自分のことは自分で行わなければならないという当たり前のことを気づかせてくれる程度のサバイバルは発生するのだけれどね。ただそれも全部”専属メイド”(会社が用意してくれる現地通訳者)がやってくれることもあるので、コミュ症でもそうでなくとも現地の言葉が喋れなければ赴任者は皆平等!
そして日本では薄められてしまった死というものがすごく身近に感じています。
まあ、死というものというより、人間の命の価値が安い!というか感性の違いで、自分(家族)と自分以外が明確に区別できており、日本人特有の慮りの精神は皆無ということに気づかされましたねー。
さて、冒険者ギルド(カード)に近いものはその国の査証(滞在許可)であったり就業許可。晴れて登録が完了すれば、赴任業務の中でいろいろなクエストが開始されるんですが、赴任したばかりであれば買い物に行くにもちょっとしたクエスト感覚が味わえるわけですし、欲しい物が売ってなければ、どこで材料を入手できるのかNPCに聞いて自身で作成する生産クエストですよ。
日本では簡単にこなせた業務も、言葉、文化、風習の違いから高難度のクエストとなる場合が多いので飽きません。
魔王討伐クエストはさすがにないけど、突発クエストは本社からでます、正直、これが厄介!通常は製品の追加注文による生産調整ですが、場合によってはスタンピート発生っていうレベルの製品クレームもあります。
でも、スタンピートが発生しているのは海の向こうの日本本社ですし、起きた事象の対応はこちらではできません。
ランクアップやスキルという概念は難しいけど、赴任すれば名ばかりの役職つくのでランクアップですよね、これ。「言語学」というスキルや、業務の内容によりますけど「貿易実務」とか「品質管理」ってものが身につく!レベルはしいて例えるなら赴任年数かな…
海外駐在という冒険の中でさすがに”私tueee!”ではないけど、それに近い日本人特権というがありますよ!
本社では一般社員(入社歴一年未満等)の扱いであっても、現地ではそれなりの権限を持つので社内であれば日本本社の権威を振りかざし、好きにできるのはまさに”私tueee!”「会社(世界)の規則は私!」ってやつ
社外であっても現地の文化や風習など外国人なのでわからない、知らなかったを押し通した場面もあります。”日本のビジネスマナー”って何それ美味しいのって、日本の常識は世界の非常識!仮に日本でのビジネスキャリアが長くとも、みんな赴任した段階でレベル0だからスタートラインは一緒!
日本から日本の独自の技術で作られた商品を取り寄せればまさに異世界ネットショッピング!
どこかのアニメのようにスマホをいじって、日本のネット知識を利用すれば賢者として振る舞うこともできる!
さすがに魔法はないけど、私たちには「日本円」という凄い魔法がある。
赴任先地域の物価にもよるけど、その「日本円(魔法)」を使ってハーレム形成もそのMPの残額次第。
MPは毎月振り込み、回復させてはいるんだけど、毎月の回復額を超えて極大魔法ををぶっ放す方も多数いらっしゃるようで…
本人曰く、「ちゃんとわかって遊んでいるんだと」言ってますが。あなたの支給給与、総務である私が計算しているんだから…完全にチャームにかかってますよ!傍から見ると勇者(聖職者)とサッキュバス&アウラウネという構図が…、まあ、サッキュバス&アウラウネというより化粧スキルが酷くてグールって思えるんだけど。
私は彼らに対して「弾けるのは構わない、でも、奥さんはともかく孫に対してどう申し開きをするのだろうか」と心配になります。こじれても会社に迷惑だけはかけないで欲しい…
さすがに異世界テンプレの”奴隷を買う”ということはこのご時世できませんけど
説得次第(餌付けの仕方)でテイム(従業員として採用)も可能のようですよ。
実際、いろいろな方と名刺交換させてもらいますけど、容姿で採用されたと思える通訳者が多いのも事実、びっくりするぐらい美人ですよ!
まあ、”私tueee!”ばかりやっていると当然の結果としてしっぺ返しを受けることになるので多用はしてませんけどどうにもならないことになったら、飛行機チケットを購入して日本に逃げ帰って「私では無理でしたごめんなさい」しておけば許されるかもしれない。
聞くところによると3人に1人はどうやっても現地に馴染めないらしいので珍しい話ではないですし、ホームシックは赴任年数関係ないらしいから…「クエスト失敗!」軽い感じで、本社に報告することにしましょう。状況によっては赴任エリアや企業を替えてリセマラも可。
また、現地の日本人が集まるイベント(展示会後の交流会)はまさにテンプレ貴族の社交界!
過去の職歴が家事手伝いや自宅警備員であっても、日本人でありさえすればその社交界に参加でき、場合によっては、雲の上の人とおもえる皇帝や宰相(大企業のトップ)にも謁見可能!その気があれば、皇子(将来性のあるエリート)と対等に会話ができるチャンスをがありますよ。
ということでどうでしょう?異世界転生(転移)にあこがれているのなら
この世界でも実現可能な現実路線の海外赴任を将来の選択肢に入れてみたらどうでしょう?さすがに大企業のエリート選抜で海外赴任という路線はハードルが高いですが、中小零細での枠ならなり手が少ないので引手あまたですよ。また中小零細であれば”私tueee!”は比較的早く実現できます。つまり日本国籍は”チート”です、そして日本企業の名刺は”聖剣”です。
以下に現時点での私のステータス
ランク:総務部室長
スキル:「中国語」「貿易実務」「品質管理」「孤独耐性(new)」…
レベル:7