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掌編小説集7 (301話~350話)

パム

作者: 蹴沢缶九郎

新しい楽器を作った男がいた。その楽器はクラリネットのような管楽器や、ギターのような弦楽器ではなく、また、ドラムのような打楽器や、ピアノのような鍵盤楽器とも違う、今までにない全く新しい楽器と言えた。


男は楽器にパムと名付けた。もっとも男からすれば、楽器の名前などは何でもよく、「ないと呼ぶ時に困る」から付けた、その程度のものであり、重要なのは楽器の音の方にあった。

パムの不思議な音色は、それまでの既存の楽器では到底出す事の出来ない、人の心を魅了する素晴らしい音色だった。


そんなパムの噂は瞬く間に国中に広まり、パムの音色を是非一度聴いてみたいという人々の為、お披露目を兼ねた演奏会が開催される事となった。


当日、パムの傍らに立つ男は舞台上から集まった聴衆に言った。


「どうも皆さん、本日はようこそお越し下さいました。これから皆さんを、今までに聴いた事のない、パムの奏でる素晴らしい音の世界にご招待致します。それは、必ず皆さんが満足する音の世界です…」


自信に満ちた男の言葉に、聴衆は一体どんな音なのかと期待する。男はパムに向き直り、演奏の体勢に入った。


「それでは、お聴き下さい。せ~の…」

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― 新着の感想 ―
[一言] もしかしてパムとは男のおならの音じゃないかと思ったのは多分僕だけでしょう(笑) パムと向き合うって部分何度も読み直しました。うーん、どんな音がするんだろう、パム。
2017/08/29 13:03 退会済み
管理
[一言] やはりそのようなオチでしたか。 いつも蹴沢さんの短編のオチは解りやすいオチが付いていたので、「あれ?」っと思ってしまって……、お手数おかけしました。
[一言] 何とも難解なオチなのですが、 も、もしかしてオチの行を忘れたりしてますでしょうか?
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