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Chime ―チャイム―   作者: 夏影
第一章 キッカケ
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第二十九話『忍者屋敷』

「ニンニン」

「!!?」

 急に謎の衣裳の時雨が…ニンニン…??なんだろう?


「皆~!時雨ちゃんは零点一つ星警察の裏社員を目指す見習い隊員!なんとしてでも裏社員になってみせるんだから!!」

「はあ…そうか」

「何でそういうときに限って中二病発動しないの春雨…」

 零点一なんとか…の裏社員か…。裏って何?

 最近時雨がなんかおかしいような気がするのは僕だけなのかな?


「それで、零点一つ星警察の隊員さんたちって皆変わった特技や並外れの運動能力があって!でも私には何もないから、今はいろいろと修行中!そんで今は~…」

 かなり間をあける時雨。一分くらい黙ってるけど話続ける気あるの?


「忍者の練習!今から教室の外に出て、教室に忍び寄っていくからね!皆私が何をやったか、一切理解できないと思うけどね☆」

「いや何をやったかって教室の外に出て、教室に忍び寄っていくんじゃないの?」

「ふふふふ…じゃあさらば」


 堂々と教室を出ていく。教室に忍び寄るって予告しても気付かれないほど時雨がそういうの得意じゃあないと僕は思うんだけど…。



  『ウィィィィン』


 …堂々と帰って来ちゃった。忍び寄る気一切ないよね。

 ただそこから忍者風に忍び足を始めた。今さら忍び足って意味が分からない。


「ね?ね?私上手だったでしょ?」

「え、えーと…そうだね!」


 …僕は幼稚園児・時雨の保護者か…?

 今日は時雨がかなり幼稚だ…

「時雨ってこんな人だっけ?困ったな…」

「いや春雨もそんな人だっけ?って感じだよ!敬語と中二病どこに置いてきた!若干マイナス思考でテンションも低いし!!」


 そのとき…時雨は謎の巻物を取り出して

「皆!一緒に忍者の練習してみようよ!この教室忍術屋敷にしてさ!!」

「俺様やるーチェンソー持ってるしー」

「それ忍術全然関係無いよね!?」

「え!?僕もなのか!?」

「何言ってるの春雨ちゃん!一番にやりたいって言ってほしかったんだけどー!」

「えぇ!?でも僕…忍術とか一切知らないんだ。」

「そーなの?興味津々だと思ってたけど、別にいいか。忍術についてならこの巻物読んでよ!」

「どこでいつの間に買ったの時雨!?」

「ふふふふふ…そういうのは、ナ・イ・ショ・よ☆早くやろうよ!」

「分かった…」


*****


 着替える必要性があんまり僕には分からなかったんだけど、僕らはなんか本とかによく出てくる感じの、よくある忍者の格好になった。

 興味が無さそうな和や郁や夜影は着替えてないし集まってきてもいない。僕なんかは半ば強制で参加させられることになったんだけど…その差はなんなんだろう


「はい!では忍び足から練習しよう!」

「へーーーい」

「まず音がでないように歩ける歩き方を…誰か案ある人、手をあげてね☆」

「へーーーーい」


 …ハラハラするな…時雨が仕切るって。

 仕切る係なハズなのに最初から質問なんだ。さすがは時雨っていうか。


「はいはいはーいっ!!」

 ずいぶんと明るい声。この声は…


「時雨!前やったネコ歩きがいいぞ!世界をネコ見つけながら歩くんだ!」

 何の解決にもなってないし、そういう番組あった気がするから

「却下にしてくれる、時雨?」

「おーけー春雨ちゃんが言うのですから!」

「何でだぁぁぁ!!テニスでもやろーぜェェェェ!!!」

 東風って僕にはちょっとうるさいんだ。さっきの発言もちょっとイラっときた、苦手かな。


 東風がぽふっと手を叩いた。たまに思うけど本物の猫っぽい。

「あぁぁ、わかった!!普段俺らはこの二本の足で歩いてるだろ?これじゃ足だけ疲れ…違うな、圧力とかいうのが足にだけかかってるからちょっと床が鳴っちゃったりするんだろ!」

「おおお!それでそれでー?」


 時雨が東風に凄く友好的。これもちょっと珍しい光景?

「だから床が鳴って、お腹が鳴って…魚が食いたくなるんだよな!!」


 …がくっ

 それまでの話とあんまり関係が無いような。


「…じゃなくて四足歩行にすればいいんじゃね?」

「おお!なんかそれっぽい!!よし、やってみようか!」

「え、本当にやるんだ!?」

 皆廊下へ出ていく。


 四つん這いになった東風がZ組の自動ドアから入ってきた。

 そして、それに続いて時雨、日向、菊野、アンズ、白夜…は元々教室で倒れてた、霜月…名前なんだっけ?と、次々に両手・両膝を床に叩きつけながら教室に入ってくる。


「え!?何このシュールな画!!?」

「さあ、春雨サマもやってみてね☆」

「ごめん僕は嫌なんだ」

「!?」

 いつも無理なお願いしかしないんだよな、時雨…。たまには普通にやりたくなるようなお願いしてくれないものかな…。

 しかし時雨は今驚愕したといった表じょ…表情?一切変わってないか…驚愕のポーズからぴくりとも動かない。いやどんだけ驚いてるの


「じゃあ次は何の練習しよっか?」

「それ練習になってるのかい?」

「なってるってばー!お願いだから」

「やらないよ…」

「うぅっ…さえぎられてしまったわ…じゃ、次にやること決めよっか!」

 いちいち僕を気にするのもよく分からないけどさらっと流されるのもちょっとイラっときた。

「はーーいっ!!」

 またか。またお前か。

「はいはいクソじんさーん!」

「くっ…クソ……人…っ」

 一瞬、痙攣けいれんしたかと思ったけどすぐしっかり立ったそれどころかなんか時雨の方に…構えてるというか睨み付けてるというか?


「てめえは戦争したいのかい???」

「あははははクソ神ちゃんそーんな顔しないのー」

「ちゃん付けにすれば許される訳では…訳では…許す」


 え!?何でだ!??ちゃん付けしたら余計怒られそうなものじゃないのか!!?

 東風は本当によく分からないな。

「で?何やるかって話だったねー♪」

「それで、忍者だろ?瞬間移動的ななんかがあるじゃねえか!いた場所には丸太が残る的な!」

「え?そんなのあったっけ?」

「お前だろ忍者練習はじめたのは!!?何で知らねぇんだよ!?」

「あーそっかーまずやってみるね!ええと、瞬間移動的ななんかか…跳んだら消えられるかな?ぴょんっ!ぴょんっ!ぴょんっ!」

「……」



 数分後。

「35、36、37、38、39、40、41、42――42、43…」

 なんか長縄跳びが始まってた。時雨がずっと跳んでたから花子がふざけて縄を回しだしたんだ。全く変なことしないでくれ。


「それで何だっけ。あ、瞬間移動か!」

「それならあたし、さっきいいこと思い付いたぞ!」

「なになにーきくのん?」

「それはな、ゴニョゴニョ…」

「おっけーきくのん!さすがだねきくのん!じゃあやってみよっかきくのん!」

 きくのんきくのん何回言うの?

 時雨の姿勢を見るに結局跳ぶみたいだね…

「せーのっ、ぴょんっ!」


 時雨だけが跳んだ。そのきくのんは何をす…


「げほっげほっ…」


 何かをばらまいた。白い粉。小麦粉とか?


「ジャジャン!片栗粉だ!!」

「えー何勝手に持ち出してるの~?昨日無くて困ったよ、脳味噌無し黄色シャ「グスッ…さっきまで寝てたのに」


 とにかく菊野が時雨に片栗粉をまぶした。その片栗粉が空中にある間に時雨は教室の外に逃げ出る作戦か。


 片栗粉がほぼ床に落ちた。ん?水玉がもいる?そして時雨は…あれ、いない?成功?


「ふっふっふ、時雨を水玉が廊下に突き出しておいたのだ☆」


 …そっか。時雨は逃亡成こ…

 よし僕も時雨についていこう!…いやいや逃亡ごっこなんてやりたいからじゃなくて、あくまでも逃亡ごっこをした時雨を捕まえる練習です!僕は警察なんですから!!


「時雨!待ちなさーい!!!」

「お、春雨ちゃんだー!」

「え、後ろから!?」

「練習次は何する?」

「やっぱり最後はテニスだろ!」

「はい!受けて立ちます!!」

「のぞむところよ!!」


「…残念ながら春雨は中二病モードの方が良いな」

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