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VRツクール オンライン!  作者: 葵邑
第一部 『さぁ、VRの世界を創ろう!』
2/11

プロローグその2

プロローグ2話になっちゃったけど、まとめてもよかったなぁ、という文量に・・・。

次からはじまる本編からは、1話あたりがもちょっと長くなる予定。

ヴァーチャル・リアリティ・ツクール君

略してVRT。


ヘアバンドのような形をしたそれは装着した者の頭に正確にフィットし、

その脳波を4次元ネットワークを通じて、4次元サーバーへと繋ぐ機能を持っていた。


たとえ地球が爆発したとしても影響されることのない、全方位バリアシステムに囲まれた施設に設置された、無限の容量を持つ4次元サーバー。

宇宙のどの位置からでも、どんな膨大な情報量でも一瞬で送受信できる4次元ネットワーク。


これらを利用して、人の脳が思い描いた通りの世界を仮想空間に創り出そう、というのがVRTの主旨だった。



草案、設計、開発、製造に至るまで

たった1人の天才がやり遂げたため、その技術は全てが謎に包まれていた。

なんと開発機材、製造ラインなどの部品はおろか、

量産に使っている素材すらも不明なのだ。


これは、かつて葵が引きこもり宣言をしたあと、

マスコミは言わずもがな各企業の社長、取締役、果ては大統領や国王、

ついには両親までが、あまりにしつこく社会貢献を強要(言葉使いだけは下手にでていたが)してきたため、安心して引きこもるために、全方位高次元バリアシステムを開発したからだ。


研究開発棟や量産用製造ラインは、全てそのバリアの中にあった。


高い次元に存在する空間は、

3次元に存在するあらゆる物質よりも高いエネルギーを持つ。

壁も何もない、ただの空間でさえ、

それが4次元のものである限り、3次元のあらゆる物質よりも強いのだ。


銃撃、超音波、熱波、電磁波、集光レーザーなどあらゆる物を通さない。

光さえも通さないはずなのに、視覚的にはそこに工場があるように見える不思議。


各国の識者がこのバリアの謎を解明しようと取り組むが、

いまだに手がかりすら掴めない状況だった。


これ1つとってもなんとか技術をもらえないかと、

あるいは技術は公開しなくてもいいから、どうか我が国にもバリアをと、

軍事大国をはじめ世界中の国々から要請されたが、葵は頑なに篭もり続けた。



そして、10年。



誰にも理解できない謎技術を、これでもかと詰め込んだ天才の新製品に、

世界の反応は様々だった。




何故、使われている技術を発表せずに

ゲーム作成ツールのみの発表なのか。




全てが謎に包まれた技術ながら、それが人類にとっての夢と希望を詰め込んだ技術であることは、誰もがわかっていた。


核兵器すら無効化するバリアシステムによる、核兵器の根絶。

4次元空間を利用したどこでもドア。

それを応用した無限発電機の開発。

相転移システムの確立によるエネルギー問題の解決。

ワープ技術による宇宙開発。

脳波のコントロールに関わるノウハウ。


彼女が生み出した技術の価値は計り知れず、再び世界中が彼女を求めた。

けれども彼女は、またも全てを拒絶する。




「私の夢は、ここからようやくスタートですから。」




情報の海に意識を浮かべ、世界を創造する。

そして、現実に変える。

それだけのために、勉強し、研究を続けてきた。

技術を公開すれば、邪魔をされる可能性がある。

だから、公開するつもりはないと。


彼女の回答に多くの人が嘆き、その才能を惜しんだ。

人類史上最高の頭脳を持つくせに、

ただリアルなだけのゲームを、その才能の全てをかけて追い求めるだなんて。



『人類史上最高の、才能の無駄遣い』




それが、VRTに対する多くの人の意見だった。


しかし、廃人と呼ばれるゲーマー達を始め、

かつてVRMMOを夢見た一部の人は、共に彼女の夢を追うことを決意する。


VR・ツクール君を手に入れた彼らは、躊躇なくそれを装着し、

情報世界の海へと次々に飛び込んでいった。


それぞれの、理想とする世界を創るために。

書いてて思ったけど、こんな設定は別に必要ななかったよね。

でも書いちゃったから載せる・・・!


あまり長くならなかったからいいよね。ね。

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