学校
今日は短めです
「⋯⋯雨が上がるから帰る」
そう言って龍が消えたのは今朝のことだ。
まるで幽霊かのようにすぅっと消えていく龍を見て、本当に水神だったんだなぁと思ったのは内緒だ。一昨日ご飯を作ってあげてから完璧なニートになった僕のストーカーからは、水神らしい威容なんて微塵も感じなかったからね。うん、人ならざるものが見える紫音姉ですら水神だということを忘れかけていたんだから、一般人の僕が忘れちゃってもしょうがない。
「ねえ、心。今日は必ず誰かと一緒に行動すること。いい?あなたは命を狙われているのよ。その自覚をきちんと持ってね」
「うん。紫音姉と一緒にいればいいよね?」
「⋯⋯もちろん。お姉ちゃんが守ってあげる」
やっぱり紫音姉は頼りがいのあるお姉ちゃんだなぁ。たまに子供っぽいけどね。
そういえば、今日も父さんと母さんは帰ってこないのかなぁ。昨日も帰ってこなかったし⋯⋯大雨で帰れなかっただけならいいんだけど。
学校につき教室まで一緒に向かう。この辺りは子供が少ないから教室も全学年一緒なのだ。
古びた扉をがたがたと開けると、まだ誰も着いていないようで、室内は静寂に包まれていた。
「紫音姉、こんなに早く着くなんて珍しいね」
そう言ってくるりと後ろを振り向くと──
誰も、いなかった。
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