エピローグ 旅立ちは頼もしい同士と共に
戦いの後、グラシスがいろいろなことを説明してくれた。
メイアズは、光の血筋と呼ばれる特別な家系の末裔らしいと。
そして、そのせいでデモンズに狙われやすい体質であると。
しかし、デモンズと戦っているグラシスーー彼のようなエクソシストたちには、とても頼りがいのある力を発揮できる体質だと言った。
「それなら、私もエクソシストになります。キャシーのような犠牲者を増やしたくないんです」
そう言った、メイアズの決意は固かった。
グラシスは歓迎しないといったが、メイアズが食い下がり、エクソシストたちが集まる本部に連れていってもらえる事が決まった。
そこは世界の果ての、死者の国にもっとも近い、恐ろしい場所だと説明される。
しかしそれでも、メイアズは意見を変えなかった。
「しょうがないな。でも、途中で戦いの才能がないと分かったら、すぐにこの町に帰らせるから。それを分かったうえならば」
「はい、ありがとうございます!」
ちなみに逃がした犬はメイアズの元へもどってきて、後日無事に飼い主と再会させることができた。その際、キャシーの両親がそうだと知って驚いた。
娘を亡くした痛みを抱えていた夫婦は、戻ってきた犬の存在に心癒され、感謝の言葉をのべたのだった。
様々な人たちに挨拶をすませ、旅の荷物をまとめたメイアズは、旅立ちの日にグラシスと共に街の門から出ていく。
「本当に後悔しないか? エクソシストはの仕事は過酷だぞ」
「そうなのかもしれません。でも、やらない事で後悔するのは嫌なんです」
これから何が待ち受けているか分からないが、メイアズは自分の力が誰かの助けになれるようにと根がいながら、生まれ育った街から最初に一歩を踏み出した。