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第六十一話 メリウスさん! 玲子にお任せを!

『第六十一話 メリウスさん! 玲子にお任せを!』

約二千百文字です。

 双子の姉の夢月雫は、夢月邸家政婦五人を集めて定例会議をしていた。夢月邸の一階部分道路側には「カフェフェアリー」が設置されている。カフェは邸の内部と繋がり二階食堂のルーフバルコニーの真下にある。家政婦五人が交互に出入りしてることから、いつからか“フェアリーファイブ”の愛称で親しまれていた。


 カフェフェアリーは海外出張に出掛けた、雫と零の父親の気まぐれで始まった。雫の手元にあるメニューノートには、鉛筆で下書されたレシピのイメージがイラストで書かれている。所謂日替わりメニューのサンプルを雫は家政婦に聞き、来週のメニューを多数決で決めようとしていた。


 家政婦たちは、会議のあとで雫が用意した投票箱に投票する。投票箱は邸の食堂の食器棚の片隅に置かれていた。


 雫は、開票して彼女たちの意見を参考に、カフェフェアリーのシェフに相談した。


「いいね、これで良いと思うよ。雫さん」

「佐久さん、いつもありがとうございます」


 雫はシェフ佐久の許可を得て家政婦に結果を報告した。夢月邸の家政婦五人は邸に住み込み、交代でカフェのウエイトレスをしている。


 ただーー 零たちのお友達の対応に追われ、めちゃくちゃ忙しい時間になっていたが・・・・・・。




 零が連れて来たメイド長のクローラとメイド三人が夢月邸家政婦五人を時々ヘルプしていた。短期とは言え、雫と零がすこぶる感謝している。


 ドメーヌ城の筆頭執事のスペードとクローラは、家政婦の一人に案内されてカフェフェアリーに寄った。

 想像していたカフェとは大違いで、再び戸惑うスペードとクローラ。


 あとから零がカフェに顔を見せてスペード説明した。


「スペードさん、ここは洋菓子専門店が本業のお店でね。

ーー 名前はフェアリーと父が名付けたわ。

ーー 五人のウエイトレスから、お客さんたちがフェアリーファイブと呼ぶようになったの」


「零ちゃんのお家の家政婦五人のことかな」

スペードは、休暇という扱いもあってリラックスしている。


「そうなの、彼女たちがカフェを時々、お手伝いしてくれて助かっているわ」

「それで、彼女たちの二人がここにいるんだね」


 零の説明を聞いたスペードはウエイトレス姿になった家政婦たちの原因が整理出来て微笑む。


「・・・・・・ 」


「ところでスペードさん、明日は新町の高層ビル街に行く予定だから、良かったらご一緒しませんか。

ーー もちろんクローラさんもご一緒に」


 スペードはクローラとアイコンタクトを交わした後に、コーヒーを飲みながら零に言った。

「今回は国王の同伴ですから休暇扱いと言え、国王の判断を仰がないと」


 スペードが言い淀んでいる時、カフェの奥から第二王女ルシアと第一王女コットンがやって来た。


 零は二人を手招きして、近くのボックスシートにどうぞと案内する。


「ルシア姉さん、コットン姉さん、明日

ーー 新町の高層ビル街に行こうかと思っていますが・・・・・・ 」


「興味あるわ。でもね、零の学校が見たいわ。日本の朝霧女学園」

「玲子先生に聞いてみるわ、ルシア姉さん」


 零は、そう言って店内の奥扉に向かって木製の扉を引いた。


 カフェ一階の二重扉は夢月邸一階の食堂と繋がっている。その上に邸の二階食堂があった。


「あら、零ちゃん」


「玲子先生を呼びに行くところだったの」

「私も零ちゃんを探してたのよ。

ーー 国王が零ちゃんに聞きたいことがあるとか言ってたので」


「何かしら」

「多分、日本観光じゃないかしら」


「分かったわ、最悪二手に分かれた方がいいかな」

「学校は、玲子先生チーム」


「高層ビル街は、メリウスチームとか」

「零ちゃんは、どっちかな」


「私は、分からないわ

ーー 今夜のディナーあとで、みんなで相談するしかないわね」


 零は、玲子にそう言って邸の中に姿を消した。残されたルシアとコットンたちは、玲子先生を交えて、日本の朝霧女学園について雑談を始めた。


「そういうわけで、学園に言っても、物珍しいことは期待できないわよ」

「玲子先生、それでも私たちは日本の学校を見てみたいのよ」


「じゃあ、メリウスさんに相談してみましょう」



 ディナーのあと、夢月邸の二階ラウンジに、ルーク国王、シルク妃も出席して、明日の予定を相談する。


「メリウスさん、私はどちらでも良いのですが」

「国王のお立場を考えると、私は新町高層ビルの展望室をおすすめします」


「メリウス、じゃあ、国王とルシアさんたちは別々になるのかしら」

零が言った。


「朝霧女学園は、玲子先生が引率すれば問題ありませんが、

ーー 誰かを付ける必要があるでしょう」


 国王の側近のターニャが手を上げてメリウス言う。


「メリウスさん、日程をもう一日追加されたら如何でしょうか」

「ターニャさん、バラバラに行動するよりリスクは無いかと」


「じゃあメリウス、決まりね。

ーー 東都タワーのあとに新町高層ビルじゃ芸がないから、明日は朝霧女学園ね」

「零さま、朝霧女学園の何処に行きますか? 」


 零は腕組みしてメリウスを見る。


「とりあえず、図書室とか武道場とか、体育館が良いかな」

「じゃあ、剣道部の見学は如何でしょうか? 」


 玲子がメリウスに言う。


「私、剣道部の顧問の先生と仲がいいから、あとで連絡してみるね」

「玲子先生、では剣道部の模範試合をお願いしてみて下さい」


「分かったわ。メリウスさん! 玲子にお任せを! 」


 零と雫が、玲子を見て妖しく微笑んでいる。


「零ちゃん・・・・・・ 今夜も暑そうね」


 『第六十一話 メリウスさん! 玲子にお任せを!』

約二千百文字です。


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三日月未来(みかづきみらい)

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