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【揺花草子。】(日刊版:2022年)  作者: 篠木雪平
2022年03月
88/364

【揺花草子。】[#3714] 特徴がある。

Bさん「『山月記』あるじゃないですか。」

Aさん「『山月記』って、中島敦の?」

Cさん「あら、知ってるのね。」

Aさん「もちろんです。確か高校の現国で習いましたよ。」

Bさん「どう言う筋書きかな?」

Aさん「あれだよね、李徴と言う男が自分の才能を信じて

    役人を辞めて詩人への道を目指すけれどもなかなかうまく行かなくて、

    結局虎になってしまうと言う。

    臆病な自尊心と尊大な羞恥心的なあれね。」

Bさん「うーん、それじゃあテストなら半分も取れないかなあ。

    かつての旧友・袁傪とのたまさかの邂逅、彼との会話の中で

    人であった頃の思い出と悔恨に身を震わせ、

    白む朝の月下に吼え叢に消えていった哀しみを

    忘れてはいけないよ。」

Aさん「んん、そう・・・だね・・・。」

Cさん「そのかつての友・袁傪だけれども、

    李徴との再会はどんな感じだったかしら?」

Aさん「えっと・・・あれですよね。

    出張で夜も空けないうちから峠越えをしようとしていた袁傪一行だけど、

    そのとき草むらから一匹の人食い虎が躍り出た。

    あわやと言うところでその虎は身を翻して再び草むらに身を隠す。

    そしてその草むらからは『危ないところだった・・・』と言う

    声が聞こえてきた。

    その声に聞き覚えがあった袁傪はその虎の正体が

    かつての旧友李徴であると気付く、みたいな。」

Bさん「うん、良いね。

    それならまあなんとかマルをあげても良いかな。」

Aさん「腹立つなきみ。」

Cさん「でも、これはちょっとこの袁傪がすごすぎじゃないかと思うのよね。」

Aさん「すごすぎ、とは?」

Bさん「人とはまるで違う姿の虎が喋り出した事でまさかもともと

    人であったのではないかと当たりをつける発想力もさることながら、

    『危ないところだった』とぼそぼそと呟く僅かな声だけで

    それがだいぶ長いこと会っていなかったかつての友

    李徴のものであると気付いたわけだからね。」

Aさん「あぁ・・・なるほど、確かにそうかもね。」

Bさん「だからぼくは仮説を立てた。」

Aさん「仮説。」


Bさん「袁傪は一言セリフを聞いただけで

    『あれこの虎CV 李徴じゃね?』って気付く程度には

    訓練された声オタだった可能性がある。」

Aさん「CV って言う専門的な言い方!!!」


 一言で『あっこの声!』と気付く事は良くある。

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