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【揺花草子。】(日刊版:2022年)  作者: 篠木雪平
2022年12月
357/364

【揺花草子。】[#3984] 屈する。

Bさん「今日はクリスマスイブですマス。」

Aさん「何その頓狂な語尾。」

Cさん「マスオさんだからね。」

Aさん「マスオさんじゃないでしょう。ブリジットでしょう。

    よしんばマスオさんだったとしても

    別に語尾『マス』じゃないでしょう。」

Bさん「クリスマスの妖精ですマスよ!

    阿部さんが如き偏屈野郎を過去現在未来に連れ回す存在ですマスよ!」

Aさん「ぼくをスクルージ爺さんと同一視しないで欲しいんだが?

    あと連れ回すとか事件性のある言い方はやめないか?

    それと例によってクリスマスの妖精だったとしても

    語尾が『マス』はおかしいだろ?」

Cさん「そこは小さな子にも伝わりやすい分かりやすいキャラ付けよ。」

Aさん「童話かなんかなんですか?」

Bさん「ま、いま阿部さんもスクルージ爺さんの名前を出しましたが、

    この時期色んなところで語られる

    チャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』。」

Aさん「んん。」

Cさん「厳密には妖精じゃなくて幽霊だけどね。

    3人の幽霊がそれぞれ過去・現在・未来へと

    スクルージ爺さんを導く。」

Aさん「そうでしたっけっか。」

Bさん「はじめは過去に。

    孤独ではありながらも夢を持っていた純粋だったスクルージ少年。

    かつての恋人との出逢いから破局の様を再現され

    いたたまれなくなった。」

Aさん「んん・・・。」

Cさん「次いで現在の映像。

    彼をパーティーに誘ったが無下に追い返された甥のフレッドの姿。

    また彼の部下でクリスマスだから早上がりしたいと願い出た

    クラチットの姿。

    その中で彼はクラチットの末の子が病気がちで長くない事を知る。」

Aさん「えぇ・・・。」

Bさん「そして未来の映像。

    孤独の末に誰にも惜しまれずに死んだ男の墓。

    その荒れ果てた墓には自分の名が刻んであった。

    さらにクラチットの末の子ティムも幼くして死んでしまった事も知る。」

Aさん「むむ・・・!!!」

Cさん「幽霊たちとの旅を終え現実に戻ったスクルージは、

    これまでの行いや態度を恥じ、改心する事を誓い、

    実際にその誓い通りに生まれ変わったように穏和な人物へと

    変貌を遂げた。

    孤独で人嫌いな彼のもとに訪れたクリスマスの奇跡は彼を救い、

    そして彼もまたクリスマスの奇跡を人々に分かち合う人物に

    なったのよね。」

Aさん「そうですねえ。ハッピーエンドですねえ。」

Bさん「と言うわけで、偏屈で陰険だったスクルージ爺さんが

    穏和で人想いな人物へと様変わりするさまを描いた

    不朽の名作『クリスマス・キャロル』。」

Aさん「うん。」


Bさん「いわゆる『わからせ』ってやつだよね。」

Aさん「それは違う!!!!!」


 そう言うのはいけない。

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