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【揺花草子。】(日刊版:2022年)  作者: 篠木雪平
2022年07月
189/364

【揺花草子。】[#3815] ガチガチのルール。

Bさん「引き続きこたつたこゲーム。

    カードは『5こた戦:ここにあるもの』です。」

Aさん「いや・・・地縛霊とか猜疑心とかが出てくるとは・・・。」

Cさん「ちなみに阿部さんは4回ごとに唱和する『らりらりら~』、

    これをシンギングと言うけど、シングをミスしたので減点よ。」

Aさん「おっ! そ・そうなんですか?

    ツッコミに気を取られて忘れてました・・・。」

Bさん「このシングミス、ルール上は

    『ミッシングシンギング』と言うファウルだよ。」

Aさん「名前がややこしい。」

Cさん「ミッシングシンギングは6点減点よ。阿部さんはあと15点ね。」

Aさん「最初の持ち点21点だったんです? それ初耳でしたね。」

Bさん「ちなみに言葉に詰まって規定秒数以上キャストできなかった場合は

    『ミッシングキャスティング』と言うファウルになる。

    この際の減点値の計算は結構複雑でね。

    まず1試合を構成するのに『ゲーム』と言う概念がある。

    これは最初の1人がキャストしてから、誰かがミスするまでを

    1ゲームと捉える。」

Aさん「ふむふむ。」

Cさん「減点の基準値はこのゲーム数 + 1 からスタートなの。

    つまり第1ゲームの基準値は2、第2ゲームは3、第3ゲームは4

    って言う具合ね。」

Aさん「なるほど。」

Bさん「で、1ゲーム中はプレイヤーが順番にキャストしていくわけだけど、

    プレイヤー全員が1回ずつキャストする流れを1ターンって言う。

    1ターン回った時点で減点値が + 1 されるの。

    つまり第1ゲームの第1ターンでミスしたら2点減点だけど、

    第6ターンにミスしたら一挙7点の減点って事だよ。」

Aさん「お・おぉ・・・それは大きい・・・。」

Cさん「もうひとつ、『らりらりら~』の直後の最初の

    ミッシングキャスティングは減点値が2点上乗せになるわ。」

Aさん「なるほど。『らりらりら~』で一息ついた後にいきなりミスったら

    ペナルティが大きいと言う事ですね。」

Bさん「そう言うこと。

    キャストしづらくなる後半にかかればかかるほど

    減点値が増えるわけだから、ハラハラドキドキの展開だよ。」

Aさん「なるほどなるほど。」

Bさん「そんなわけで第2ゲームに入ろうか。

    さっきは阿部さんがミッシンしたので

    阿部さんがファーストキャストだよ。」

Aさん「ミッシンって言うのはミッシングシンギングの略なのかな?

    早くもそう言う専門的な略語を入れてくスタイルなのかな?」

ナカP「『×』」

Aさん「えっ何!? いきなりバツ食らったんだけど!!?」

Cさん「いつまでもファーストキャストをしないからよ。

    遅延行為で6点減点ね。

    これで阿部さんはあと残り9点だわ。」

Aさん「遅延行為のペナルティが重すぎる!!!」

ナカP「『×』」

Aさん「またバツが出た!!! 今度は何!!?」

Bさん「今のは審判に対する侮辱行為だよ。

    『正当な手続きを経ない判定への抗議』と言う事でマイナス6点。」

Aさん「減点が過酷!!! これでぼく残り3点!!?」

ナカP「『×』」

Aさん「えっまた!!?」

Cさん「今のは5こたの条件にマッチしなかったから結果的にミッキャス、

    つまりミッシングキャスティングのファウルね。

    ファーストキャスト時のミッキャスはシンギングのあとと同様

    減点が2点上乗せだから、第2ゲームの基準点である3に2点上乗せで

    トータルの減点値は5点。

    これで阿部さんは持ち点が0を下回ったので脱落よ。」

Aさん「特に何もしてないのに負けた!!!」


Bさん「阿部さん弱すぎない?」

Aさん「いやこれルールが良くないんじゃないかな!!???」


 おっ何だまた侮辱行為か?

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