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要らない物

作者: 春風 月葉

 コロコロと僕が紙の上を転がると、僕の通ったあとには黒い線が引かれていく。

 コロコロ、コロコロ、コロ?

 どうしたのだろう?

 僕が通ったというのに線が残らない。

 一度止まって上を向いてみると、リフィルが言った。

「ごめんよチップ、もう私にはインクがないんだ。君といるとすごく疲れるんだよ。」と、彼の中にあった黒いインクはもう空だった。

 キャップも続けて言った。

「お前が休まないと俺だって仕事が無くて困るんだよ。」そういえばキャップが僕を覆っていたのは最初だけだった気がする。

 他の部品達も言う。

「君のせいで」と僕に言う。

 それから、僕が紙の上を転がることはなくなった。

 満足だろう?

 みんなは仕事ができて。

 どうせ僕は要らない部品だよ。

 それから少ししたある日、僕らは要らないボールペンとして捨てられた。

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