第一話 黒星地球、やあ?
好奇心で書いて行くので続くか分からん件。
僕は初めて地球を目にした。
あんなに黒い星は今までに見た事がない。
どうしてこんなに黒いのか、僕は知らない。
理由が知りたい、とここまで惹かれた星はない。
そこで僕は地球に降りる事にした。
「ほぉ~...なんだか酸っぱいなぁ。」
鼻に来る痛みに近いツーンとした香り。
それに水に埋もれるような息苦しさ。
何だ、この粉っぽい砂の地は。
「着地する場所もないじゃないか。」
窮屈で仕方ない、人間はこんな所で十分なのか?
宇宙から来た人間の癖にここで満足なんて。
堕ちてしまったな、人間も。
あ、引火してしまった。
この機体もこれまでか、さよならだな。
パリャミタン号、バーイ。
「うおぉぉあぁぁぁ・・・うぐっ?!」
うっ、直で嗅ぐと更にきついな。
匂いのせいで息苦しいのかも知れない。
どうか、この匂いを浄化し僕らも住移出来るようにしないと。
「何か、落ちてきて・・・え、あれ。」
「う、受け止めてくれぇーー。」
「・・・・・っあぐ。」
僕自身不時着、だが軽症ですんだ。
おや?僕の下に居るのは、人間?
腰に付いた砂を払い落とし、人間を観察。
「・・・何。」
「人間?」
「だとしたら、君は誰だ?」
「そうだな、あ、あの黒い上のは何だ?」
「黒い?あぁ、空の事か。」
「ほう、空か、なら僕は人空だ。」
人間は不思議と怒りに満ちた顔をした。
人間からすれば僕は空という黒上から降りた人だろう。
なのに、なぜそんなしわを寄せ僕を見る?
「空人?何だそれ。」
「人間から言えばそうだろう?」
「・・・宇宙人とかじゃなく?」
「うちゅう、とは、何だ?」
「君が見ているのは空であって、宇宙でもあるんだ。」
「ほぉ~、君は物知りだな。」
「え、宇宙人って自覚ないんだ?」
「あぁ、宇宙に人でうちゅうじんな訳だな?」
「何も知らないんだな・・・」
という事は、人間と思っていたこの生物も実は。
いや、その点に関しては何も言ってこない。
つまり、間違っていないという事か。
それにしても、人間の知識は豊富なようだ。
足先から頭をゆっくり見上げる。
「な、何?」
「人間、食電はあるか?」
「食電って?」
「人間は電気を食べるだろう?それが何処かと聞いている。」
「それ、多分意味が違うと思う。」
「意味?」
父、雷神は人間が電気を食べ、尽くしてしまうと言っていた。
母、風神も人間が風を利用し電気を育て、食べてしまうと。
だから、僕はこの地球という黒星にやってきたのに。
僕の解釈が違うというのか、この人間。
「使う、でしょ?」
「使うとは、エネルギーとしてか?」
「そうそう。」
「食べると何が違う?」
「君の星で電気は一体どういった物なの。」
「天神への捧げもの?」
「天神?神社の?」
「神社?」
知らない言葉が多すぎる、こいつ一体何者?
こんなに僕が知らない言葉を知っているなんて。
上級神の一人に違いない、まさか地球にも居るとは。
「人間、君の名は?」
「諌。」
「諌神か、ほぅ、初めて聞く名前だ。」
「しんって要らないんだけど。」
そう言いながら四角な物を扱う、諌神。
「それは何だ?何してる?」
「これは携帯、連絡してるの。」
「携帯?それで報告出来るのか、便利だな。」
「ねえ、君の名前は?教えて。」
「水神と言う。」
「へぇ、それで?水神は何処か泊まる所あるの?」
「こっちに来たばっかりだからな、ある訳がない。」
「ふーん。」
「・・・泊めてくれ。」
「おん。」
何だか調べが狂いそうだ。
だが、諌神という珍しい人間型の神に会えるとは光栄だな。
この際に仲良くなるのも悪くないかも知れない。
これから星の通信に困る事もないだろうし。
人間とは不思議な神だ。
最後まで黙読(?)ありがとうございました。
続編が出た時はまた宜しくお願いします。