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フリー  作者: 空暉
8/9

ジョーカーと1

真人「え…?」


こいつ…馬鹿なのか?


真人「分かっているのか⁉︎お前は最後にジョーカーを出さないと負けるんだぞ‼︎」


みなみ「分かってるよ〜?だってみなみがルール決めたんだも〜ん!」


みなみは怯えた素振り一つ見せずに言った。


真人「じゃあどうして…」


みなみ「そんな事より早く次やろうよ!」


真人「あぁ…」


そうか、


こいつ…馬鹿なんかじゃない。


俺が1を出せないと知っててジョーカーを出したんだ。


完全に一回目は持っていかれた。だが、次からはそうはさせないと俺は心に誓った。


みなみがさっき俺の出したカードを回収する。


そして、また次の勝負が始まる。


するとまたみなみが先にアクションを起こした。


みなみ「ん〜…次は〜これっ!」


みなみは迷った素振りを少し見せた後、カードを机の上に置いた。


なんて恐ろしい小学生だろう。このゲームはそんな遊び感覚で出来るものではない。


とにかく落ち着こう。


俺の今持っているカードは1、2、ジョーカーだ。


まず、ジョーカーを出した場合、みなみが1を出していたとすると、その時点で俺の負けは確定する。それは1を出した時も同じようなことが言える。


でも2を出した場合は、それで負けても次の回でまだ勝負が出来る。


もちろんそんな考えじゃだめだ。後になればなるほど、俺の勝率は下がっていくのだから。


ならばここで勝負をするべきだ。


ここで勝てば俺の勝ちなのだから。


ぱっとカードを見る。


やはり、1番強いカードはジョーカーだ。


みなみから見てみれば、俺が1か2を出すことを想定して3を出すという可能性が高いと思える。こいつも子供だからそういう思考を持っているはずだ。


だからこそ今回はジョーカーを出す。


俺はジョーカーのカードを机の上に置いた。


みなみ「あ、やっと出してくれた〜〜じゃあいっくよ〜せーのっ!」


一斉にカードを表に向ける。


今回は、引き分けだった。


また、みなみがジョーカーを出したのだ。


この子…本当にただの馬鹿なんじゃないか?ただジョーカーが強いという理由だけで出しているんじゃないか?とさえ思える。


みなみ「今回は引き分けだったね〜!」


真人「あぁ、」


みなみが自分の出したカードを回収する。それに合わせて俺もジョーカーを手札に戻す。


みなみ「じゃあ次は〜これっ!」


また同じセリフ。もう聞き飽きたくらいだ。


引き分けになるとその回はなかった事になるので、また二回戦が始まる。


最後に出さないといけないジョーカーを2回連続で出してくるような奴の精神状態だ。だからまた次もジョーカーを出してくるんじゃないか?


いや、違う。ここまでジョーカーを出し続けておいて、俺の1を誘っているのかもしれない。


そうだ、俺が1を出すのを待っているんだ。


でも本当にそうか…?そんなに単純な奴だろうか?結論、こいつはそんなに単純な奴ではない。


もし本当にこいつが俺の1を出すのを待っているんだとしたら、今回3を出すのだろう。


だが、それをひねるとすれば…



今まで、子供だと思って甘く見ていた。それが今回の俺の反省だと思う。子供だからジョーカーを出すのだと。


でも違う。こいつは俺が1を出せないビビりだと思っているからジョーカーを出すのだ。だから今回は1を出そうと思う。


俺は1のカードを机の上に置いた。


これでラストだ。


みなみ「じゃあ開けるね〜せーのっ!」



みなみがカードを表に向ける。



そのカードは



3だった


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