彩葉⓵
私は中谷彩葉
話はまた、あの日の次の日に遡る。
私は大金をどう使おうか、という疑問より先に、保険が欲しかった。
そう、絶対に裏切れないような仲間が…
だからまたフリーに向かった。
フリーの会場でホストを探していると、不思議なホストがいた。
ルール説明には、こう書いてあった
じゃんけんゲーム
ただのじゃんけんで勝負を決める。
イカサマは一切なし。
と。
これはなにか別の目的があるのでは?と思った。まずゲームが単純すぎる。こんなゲーム、どう足掻いても勝つ可能性は50%。自分の有利な勝負をする気がまるでない。
私はこの人と勝負をする事にした。
彩葉「どうも、よろしく」
大沢「よろしくね」
怪しいとこなし。ただの中年オヤジである。
大沢「じゃあ早速…」
彩葉「ちょっと待って!私も心の準備したいし、なんか話しない?」
大沢「いや、僕も急いでて…」
彩葉「ちょっとだけ!お願い‼︎」
大沢「わかったけど…なに?」
よし!なんとか繫ぎ止めた。
彩葉「じゃあ…名前は?」
大沢「大沢寿司、中年のサラリーマンだよ」
彩葉「じゃあ、貴方が勝ったら私に何をして欲しいの?」
大沢「ど、奴隷に…」
彩葉「おぉ、以外と願望大きいね」
大沢「うん…」
本当はそんな事したくないって顔してる…
彩葉「じゃあさっ!なんで奴隷が欲しいと思ったの?」
大沢「…」
黙った。恥ずかしいのか?それとも…
彩葉「ねぇ、貴方に命令したのは誰?」
大沢「…」
大沢の表情が変わった。やっぱりそうか…
フリーのルール上、人を奴隷にするなんて簡単に思える。多分それをする人の方が多いのではないか…?
彩葉「そっか、じゃあこうしよう。私はグーを出して負けるね」
大沢「えぇっ!なんで!!」
彩葉「いいからっ、はいじゃんけん」
ぽんっ
こうして、私と真人の戦いが始まった…
その後、近くのファーストフードへ寄った。
大沢「ごめんね…」
彩葉「いやいや、謝らないでよ。それより…」
やっぱり私の勘は的中していた。我ながら恐ろしい。それより、真人が絡んでいたのが意外だった。
真人といえば、頭がすごく良くて、中年の時に周りの子達のお金をいっぱい取ってたから私が懲らしめたやつだ。イカサマで…
彩葉「それより…」
大沢「うん、分かってるよ」
真人のやっている事、全て教えてくれた。
大沢には勝負をしろと真人に言われたと聞いた。
だから私はまた大沢と勝負する。
今度は勝つ勝負を…
またじゃんけんゲーム。これが一番てっとり速い。
大沢にサクッと勝った後、また真人の奴隷になる様に言う。だが、今回は私の奴隷にもなる様に命令する。
そして、その後に私は大沢にこう言った。
「記憶を戻せ」
真人の奴隷にしろというのが命令であり、これ以外に命令をするなという命令は出されていなかったので、案外これでなんとかなった。
次に同じ様にして大沢さんにも私を奴隷にしてもらう。
そしてまた同じ様に記憶を戻した。
これで大沢は私の奴隷でもあり、真人の奴隷でもある。そして私は大沢と真人の奴隷。つまり、大沢と私はお互いに奴隷、主人同士なのだ。




