ショタ棍
※男性の性的な表現があります。苦手な方はご注意ください。
「ジュリは外に出ていてくれ」
「イヤよ!!」
「お前がいるとセラの勉強にならん」
「世話人がセラとイチャイチャしたいだけでしょ!?絶対にイヤ!!」
今日も今日とてお勉強か…と少々複雑な気持ちで地下に向かった数分後、いつもの地下室にはジュリの怒声が響いていた。
世話人がジュリを追い出して僕とワンツーマンでお勉強すると言い出したのだ。
…何故か腰の辺りに、僕がいつも咥えさせられている棒を…まるで自らの滾ったナニのように装備して。
何をどう考えたらそうゆうプレイの練習をしようと考えるのか…とジュリと世話人の言葉の押収を前にしばらく思考が停止してしまったけれど、落ち着いて考えてみれば当然なのかもしれない。
中世ヨーロッパでは男の聖職者が幼い男の子を私室に連れ込み、神の教え(笑)に従いショタ棍を貪ったり自分のムスコを咥えさせたり、無理やりチョメチョメしていたそうだ。可哀想に…
小鹿亭にもそうゆう客が来る可能性があるということなのだろう。
…というより今まで散々咥える練習ばかりだったのは、そっちがメインだからなのか?
…僕は静かに戦慄した。
ジュリが棒を舐めることを激しく求めてくるものだから、相手が男である可能性を全く考えていなかったのだ。
くそっ…どうすればいい…
しかもジュリは世話人が僕とイチャイチャしたいだけだろとか言い出してる。
そんな馬鹿な…世話人は男の子に興奮する質だったのか!?
思い返してみれば確かにこんなに美少女ばかりの小鹿亭で、世話人とそうゆう関係になったって話は女の子たちから聞いたことがない…と思う。分からない単語も多いので聴き逃しただけの可能性もあるが…世話人がそうゆう目で少女たちを見ている雰囲気なんて、ここ半年の中では感じたことがなかった。
つまり。ということは…僕の、貞操の危機なのだろうか。
このまま黙ってジュリを追い出させる訳にはいかない。何とかしなければ…!!
僕はジュリにしがみつき、世話人に上目遣いでお願いしてみることにした。料理を見せてもらったりする時など、今までの経験から上目遣いで可愛くお願いするとお願いを聞いてくれる確率が上がる…ような気がしているからだ。
「せわびとー、ジュリといっしょがいー…」
狙ったとおり、世話人の険しい顔が僕を見て一瞬柔らかいものになる。だが次の瞬間、僕は自分の間違いを悟った。
世話人が意志を固めたようにキリッとした顔付きになり、ジュリを追い出しにかかったのだ。
これから手をつけようとしている可愛いショタっ子が、可愛くオネダリしてくる。その要求がなんであれ、とりあえずなぁなぁで流して密室に連れ込み…キャー!!!とやってしまおうという訳だ。
僕はその最後の一押しを自らの手で押してしまったらしい。
世話人は「セラも1人で何とかする力を身につけなければいけない」とか、「いつまでも守ってやれるわけじゃないんだ」とか、色々と理屈を並べ立ててジュリを部屋の外に押し出していく。
言葉を重ねられる度にジュリの抵抗がだんだんと弱くなっていき、とうとう部屋の外に追い出され扉の鍵を閉められてしまった。…ちなみに世話人はちゃんとランプを灯してジュリに持たせていた。地味にデキる男である。
しかし僕の心中は穏やかではなかった。
ため息をついた世話人が振り返り、僕の方へゆっくり近付いてくる。
アソコに装備した棒を左右に揺らして…
…
……
………
僕は踵を返して逃げ出した!!
「セラ!?」
「いやー!」
しかし、部屋はそれほど広くはない。
扉の外から「セラ!?大丈夫!?」というジュリの声が聞こえる中、僕はイスとテーブルの間を縫うように走り、ベットの上をハイハイして反対側へ渡って振り返る。世話人とベットを挟んで睨み合う形になった。
とはいっても睨んでいるのは僕だけで、世話人は困惑した表情をしているが…
…世話人には申し訳ないが、僕は思いの丈を叫んだ。
「ジュリがいい!」
「…我儘を言うんじゃない」
「わがままじゃない。ジュリがいい!」
「セラ!?大丈夫なの!?世話人!!ここを開けて!!セラ!!セラ!!」
睨む僕。ため息をついて眉間をおさえる世話人。外から扉をドンドンと叩くジュリ。
世話人は少しの沈黙の後、深いため息をついて扉の方へ歩き始めた。
「…ジュリ、今開ける。少し説明が必要そうだ…」
…勝った…!!
僕は静かに両手を握りガッツポーズを決めた。
走りよってきたジュリに抱きしめられ、2人で世話人を睨みながらソファに座る。世話人もいつも通りイスに座っている…のだが、どうしても僕は世話人の股間に装備された棒に目がいってしまう。
「ジュリ、今回はお前が悪い」
「何がかしら?世話人が突然おかしなことを言いだしたのが原因でしょう?」
おっと、ジュリさんは相当お冠のようだ。僕の頭を撫でる手つきは優しいが、世話人を見る目が据わっている。
普段から優しいジュリしか見ていない僕としてはかなりガクブル状態なのだが、ひとたび世話人に視線を向けると…いけない、今は2人とも真面目な雰囲気で話をしているんだ。僕も真剣に…真剣にならなければ…
「確かに突然だったかもしれんが、おかしなことではない。さっきも言ったが必要な事だ。ジュリも理解できるから出ていく気になったんだろう?」
「…いつかは必要だと思っただけよ。でも!セラがあんなに嫌がるんだもの!やっぱりまだ早すぎたのよ!!」
冷静になって客観的に見てみると酷い図だ。
お互いを庇うように抱き合う少女と少年の目の前に、股間に斜め上を向いた棒を装備した男性が、股間の棒を隠そうともせず堂々とイスに座っている。
目の前の男性が知り合いじゃなければ、どう贔屓目にみても強面の男に拉致されてきた子ども達の図だろう。
「セラは賢い子だ。ジュリがあまりにも騒いで反対したせいで、これから怖いことが起こるんだと勘違いしたんだろう」
「う…それは…だって…セラが心配で…」
「心配なのはわかる。だが、お前が取り乱せばみんなが困惑する。ジュリ、お前は1番上の姉様だ。わかるな?」
部屋に真剣な、ピリピリとした空気が流れている。
真剣な空気が流れてはいるんだが…
…こんな状態で真剣になれるか…!!
ジュリと世話人の表情はとても真面目なものだ。だからこそ、世話人の方を向くたびに股間にどうしても目がいってしまう。
世話人が少し動く度にヒョコヒョコと揺れ動く、股間に装備された棒。
2人の真剣さのせいで余計に笑いそうになる。
この状態で真剣に話が出来ている2人が異常なのか、真剣な話をしているのに笑いがあふれそうになる僕が異常なのか。
僕が心の中で悶々と葛藤している間に、どうやらジュリと世話人の話は済んだようだ。
「あのねセラ、さっきは怖がらせちゃってごめんなさい。私のせいで不安にさせちゃったけれど、世話人は怖いことをしようとしたわけじゃないの」
「ああ。決して怖いことはしない。それは約束しよう。さっきは怖がらせて悪かったな…まずはこれからの事を説明させてくれ」




