転生の遺伝とかあるんですか
遅くなり、申し訳ないですΣ(ノд<)
「で、棗ちゃんは転生者であっているわね?そしてこの世界のことを知っているのかしら?」
玲菜はそう言って、お腹を痛めて生んだ我が子を見たが頭を抱えてのぉぉぉぉぉぉ!!と(どうやら落ち込んでいるようだ)呻く娘がいた。
そこで玲菜はサッととあるものを取り出した。
そして、それを棗にあてた。
パシンッ
「いたっ」
棗は、叩かれた頭をさすりつつ顔をあげるとそこには超絶綺麗な笑顔を浮かべた玲菜お母様がハリセンを持っていた。
もう一度言おう。ハリセンである。
「棗ちゃん、お話をしましょうね?」
「はい」
お母様にハリセンはとてもよく似合っていたと後に棗は語った。
※※※
「棗ちゃんは、これからどうしたいの?」
「どうって・・?」
「実はね、棗ちゃんのお祖母様も転生者なのよ」
「えっ?!」
「お祖母様もね、私が転生者だと分かったときにこれからどう生きたいの?って聞いてくれたわ」
「・・・」
「棗ちゃんの場合、ゲームの悪役に?転生しちゃったけれど。それを抜きにして、どんな風に過ごしたい?」
問われて棗は困った。
いつか出会うであろうヒロインに対して色々考えていたこともあったが、玲菜という理解者に出会えた今ヒロインに遭遇することもなくなるかもしれないし、婚約者になるかもしれないキャラと出会うこともないだろう。事前に回避すればいいし、それはそれで困らない。ここはゲームの世界ではないのだから私は関係ないと全く関わらない道もあるかもしれない。隠れキャラに出会ってしまったことは置いといて。
棗はそこでふと思った。もし、私が彼らと出会わなければ私の代わりに別の誰かが悪役になって不幸になるのだろうか?と
世界の修正が働くのかはわからないが、もし自分の代わり役として別の誰かが悪役にたてられ不幸になるのはあまり棗の本心ではない。それも転生者でなければなおさらだ。ある程度の情報を棗はもっているので対処もできるだろう。予備知識があるとないとでは、全然違う。
なので棗は決めた。
「私はこのままゲームの舞台を歩みます」
「・・・それでいいの?」
「えぇ、お母様。もし何かあったときはお母様を頼ってもいいですか?」
「もちろんよ、棗ちゃん。これからのことを一杯話しましょうね」
それから棗は前世のことを話したり、お父様との惚気話を聞いたりした。
驚いたのは、お祖母様――藤堂 京子は玲菜を生んでからここがゲームの世界だと分かったらしい。玲菜と名付けたときに違和感を感じたそうだ。そして、顔がコンプレックスの棗のために化粧品を取り扱っている会社を起業したとのこと。また、玲奈お母様は前世の記憶は持っているがゲームにあまり縁がない人生だったらしく、全く知らないそうだった。ただ、前世はメイクアーティストだったらしく、そのまま会社を継いでさらに発展している。
「お祖母様は、遠いところにおられるけど……」
と言って、玲奈お母様は本棚のところへ歩いた。
棗はそれを聞いて、もうあの世へ逝かれたのかと転生者同士お喋りすることもできないのかなどと思った。
「お祖母様はどんな方でしたか?」
「お祖母様?こんな方よ」
と言って、写真が貼られた葉書を渡された。
そこには、派手なシャツを着た老夫婦がサングラスをかけてピースして笑っていた。え?ちょっと待って、と思いつつ日付を見る。日付は先週だった。言い方ー!!!と思ってお母様を見ると、ニコニコされた。確信犯だ!!
「お祖母様には、近いうちに会えるわよ。とりあえず、お祖母様はこの世界のゲームを知っていて、色々書いているらしいから読んでみなさい」
「……読めません」
「あら、どうして……?なるほど……ね」
助かると思って、1冊のノートを開いてみたが日本語に見えない字で書かれていて読めなかった。
近いうちにまた更新します。(3日以内に)
(´・ω・`)/~~