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悪役令嬢?何それ、美味しそう  作者: 藍川 潤
17/26

おさらいしましょうーpart2

ブクマ&評価ありがとうございます_(..)_


地味にコツコツと頑張ります



まぁ、でもゲームの婚約者とは全くといっていいほど関わりがないと言ってもいい。だって、ゲームでは旧家同士という縁があって婚約を結んだ設定。確か、小さい頃からの顔見知りで兄のように慕っていた設定だったっけ?


現在は、名前は聞いたことがあるけど面識ないよ。ゲームでのキャラとしては知ってるけどね。従妹が一番始めに攻略したキャラでもある。爽やか系な王道キャラクターの堂本竜樹より、寡黙だけど文武両道な男前の鳴坂祐の方が外見的に好みだったらしい。マセガキであった。そんなマセガキの隣で私も最初の攻略キャラとして見てた。しかし、攻略方法はうろ覚えである。途中、何回かうたた寝をしていたからである。あっはっはっ。


婚約関係でもないからいずれ来るヒロインと全く関わることがない可能性の方が高いが、注意ぐらいはしておこうかな………。むしろ、今は堂本竜樹だ。最近、遭遇する確率が高くなってる気がするのは気のせいか?日によって行動を変えているのに1日に絶対3回くらい会うのは気のせい?ちょっとでも減らしたい。私のストレスのためにも。


燈子ちゃんが奴の婚約者ていう立場にも結構きてるのに、あ、でも設定だからちゃんとそうなのかは知らないなぁ………。どうやって聞き出そう?てかこれ、燈子ちゃんが悪役令嬢なパターンもあるよねぇ


「………さっきから一人で百面相をしていらっしゃる棗様。準備はされたのですか?そろそろ出掛けるお時間ですが」


「!?あれ、もうそんな時間なの!?」


「多少の余裕はございますが、いつものお時間になってもこられなかったのでお迎えに来ました」


「千歳さん、ありがとう。すぐ行くわ」


「畏まりました」




※※※


準備が整い、車へと乗り込み千歳さんの運転で出掛けた。


「それでさっきは何に悩んでいたんだお嬢様?」


「嫌がらせでお嬢様(ソレ)言うのやめましょうね、じゃないと今度から首輪でもつけて駄犬と呼んであげますわよ」


「へぇへぇ、畏まりました~」


「考え事してただけだから別に………んー、千歳さんは堂本グループのことわかる?」


「…………孝人さんに色々教えられてますのである程度は………何が知りたいんだ?」


「堂本グループの跡取り息子が私の同級生なんだけど、婚約者がいるとか知ってる?」


「へぇ?」


「何よその顔、ニヤニヤして………あ、変な誤解してるでしょ!」


「いえ、棗様もぶふっ………少女っ………なのかと」


「猫かぶりの丁寧口調で喋ってても馬鹿にしてることが感じられるわよ、千歳」


「それは失礼しました棗様」


「それで何か知ってる?千歳さん」


「燈子様とのことをお考えでしたら杞憂ですよ、婚約関係ではありません。幼なじみの関係でそれを勘違いしている輩はいますが」


「なんだぁ、よかったぁ………」


いや、ホントによかった………これで燈子ちゃんが悪役じゃないし、将来好きな人に振り向いてもらえない事を嘆く必要もない。私も設定上の悪役で生まれたけど、よく考えたらここまでゲームの設定と違うし婚約者もいないから、ヒロインとも関わらないんじゃね?


と考えたところで千歳から声をかけられた。


「なかなか面白い百面相ですが、そろそろ着きますよ棗様」


「一言多いよ、千歳さん」



そういいながらも、降りる準備をする棗であった。


※※※


「いらっしゃい棗ちゃん、早速だけどこれを着てちょうだい」


「はい、わかりました佐藤さん」


着いた場所は玲奈が経営しているモデル事務所だった。

千歳の教育費に玲奈と約束したアレである。小学2年生にしては身長が高めで、碧眼という外見をもつ棗はいい広告塔らしい。中身はともかく顔は中の上である。玲奈曰く、アレクの遺伝よねぇと笑っていた。



佐藤さんはモデルのヘアメイク担当である。

玲奈の部下でもあるが、実は大学時代の友人でもある。お互い夢をもって切磋琢磨した仲だそうだ。初めて玲奈に現場に連れられたときは二人の阿吽の呼吸の連携に驚いたほどだ。そして二人とも仕事には一切の私事を出さず、手抜きももちろん許さない。なので、玲奈指導によりモデルとしての教育も少し受けている棗はたまの手伝いと言われても気が抜けないのであった。


「はい、OK。お疲れ様、棗ちゃん」


「ありがとうございました」


はじめは、玲奈お母様のお人形としてやっていたが今では楽しくやっている。ここでは、家の地位など関係なくプライドをもって仕事をする人たちばかりで勿論、棗に様付けなどしないしたまに厳しいが良いものが出来たときは褒めてくれる。そういう普通の関係が棗にとってはちょうど一息つけるのであった。


「お疲れ様、棗ちゃん。今日は私も上がれそうだから一緒に買い物でもいきましょうか?女だけの買い物にね」


「本当ですか!?お母様!私、夏用のワンピースと靴が欲しいですわ!」


そしてたまにこうやって時間をとってくれる玲奈お母様との交流も棗にとっては悪くなかった。


「あ、千歳さんは荷物持ちよろしくお願いしますね」


「…………畏まりました………お嬢様」



今月末にもう1話更新したいです。

次は玲奈お母様との買い物で予想外な顔合わせです。

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