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後付け強化系転生者ハジメくんの異世界漫遊記  作者: 結佐
第一章 ハジメ、異世界に立つ
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第二十一話 ハジメ、武器制作の工程を見る

ところ変わって冒険者ギルド。僕は、ギルドマスターであるアルセナ(名前を忘れていた人がきっと多いと思います)の部屋に訪れていた。


「こんにちは、マスター。」


アルセナは、うむ、と言うと、体制を前かがみにして続けた。


「ハジメよ、5日ぶりじゃな。どうやら、色々作ってみたらしいの?」


どうやら作ったものに興味津々な様子である。もちろん、こんな世界のパワーバランスを一瞬にして崩壊させるような代物を見せるわけにも行かなかったので、「ええ、まあ。」と濁しておいた。


「で、素材が幾分か余ったのでお届けに参りました。」


「そうかそうか。では、この間の部屋に行くとするかの。プロイセンを呼ぶのでな、先に向かってくれないか?」


「わかりました。それでは。」


という会話があった後、僕は例の演習部屋へと向かった。


僕はあらかじめ、残った素材をバラしておき、それを種類別に分けるというおまけもつけて、部屋の中に素材を広げておいた。


数分ほどして、

「し、失礼しまっす!」

「失礼するぞ」

と、おっかなびっくりといった様子のプロイセンと、いつもどおりのアルセナが部屋に入ってきた。


プロイセンはといえば、素材を見るなり興奮し始めた。


どうやら、神竜の素材なんて見るのは初めてなばかりか、この世界でもこの二人が初めてだろうということで、テンションが最高潮になっているようである。


懸命に僕の説明を聞き、どれがどういった素材なのかを頭に叩き込んだ様子の彼は、そろばんをはじき始めた。


そして導き出された値段に自分で驚愕しながらもアルセナにそれを告げると、アルセナは、「ふむ、その値段ならばかまわんぞ。」と言ったので、プロイセンは汗をかきながらこっちへやってきて、値段を告げた。


値段にして、30億ルクス。一生遊べるような値段であった。


これに関しては僕も白目をむくほどの衝撃を受けた。たしかに苦労はしたが、これだけの額となると、さすがに楽をしすぎだと思ったのである。


ということで、せめてその100分の1でいいと伝えると、プロイセンとアルセナはそれこそ目を丸くして、まるで聖人君主のようだと僕を褒めちぎった。


そんなわけで、僕は3000万ルクスという大金を手に入れ、上機嫌である。


そして、先の約束を果たすべく竜人たちの居場所を調べると、どうやら彼らは武器職人の店に5人そろって集っているようであった。


クエスト受付に話を聞くと、報奨金を得るためにちょっと難しいクエストを受け、それでオリハルコンを多く仕入れたらしい。ということは、とうとう彼らの悲願である竜玉が埋め込まれた武器、通称「竜人族の誇りプライド・オブ・ドラゴニュート」の制作依頼にいったと考えられる。


僕もそれらの武器には興味があったので、見に行ってみることにした。











「お久しぶりですね、サイアス、コロネア、ダイト、ドルガ、リグレア。」

「おっ、リベル!久しぶりだな!」

「リベルさん、お久しぶりです。」

「リベル、お前には本当に感謝している。」

「本当にありがとうございます!先輩たちだけじゃなく、未熟な俺たちまで「竜人族の誇りプライド・オブ・ドラゴニュート」を手に入れられるなんて夢にも思いませんでした!」

「実は、今から制作してくれることになったんですよ!よろしかったらリベルさんも見ませんか!」


と、彼らは言葉を返してくれた。リグレアの言葉に甘えさせてもらって、僕も製造工程を見学することにした。


「やっぱ、オリハルコンともなると武器の形にするのも一苦労なんだな…」と、サイアスが工程を見ながら言った。まず、武器の本体を作るために、オリハルコンを高火力の釜にぶち込んで打てる状態にし、それらを打ったり切ったりしておのおのの形へと変えていく。

その後、竜玉との整合性を考え、刀身だったり刃であったりに加工を施し、魔導回路を作って、それらを結合させる。

そうやって作られる「竜人族の誇りプライド・オブ・ドラゴニュート」は、それぞれが持ち主に最も適する形へと形成されるのである。


丸一日をかけて制作された武器たちは、やっとこさ気体に胸を膨らませる彼らの手元へと渡ったのであった。


サイアスの武器は、使い慣れた大剣であった。雷竜の竜玉の力により、伝わらせる魔力によって刃の形状がし、スパイクのようになったり、のこぎりのようになったりと、状況に応じて形態を変化させることができる。


コロネアの武器は、これまた使い慣れていた槍の形で、刃からは高電圧を発することができる。さらに魔力の質を変化させると、オリハルコンの形状変化の特性により、返しができたり、刃の部分だけが投擲され、意のままにそれを操ることができるようである。


ダイトの武器は、ブリッツビーストのような鉄甲で、爪の形状をやはり変化させることができるらしく、しかも刃を回転させたり、突き出したりする機構が搭載されているので、敵の体に効果的に傷を負わせることができるようだ。


ドルガの武器は、珍しい形の双剣であった。サイアスの持っていた竜玉は、ドルガに譲渡されたらしく、片方は炎属性、片方は雷属性の属性付与ができるらしい。これまた刃の形状を変えられることができるらしく、二本の剣であるがために、その組み合わせは自由自在。もっとも可変性が高く、応用が利くものに仕上がったようであった。


そしてリグレアの武器は、巨大なハンマーであった。ハンマーとはいっても、やはりオリハルコン製である。そのため、形状を変化させて敵に効果的な形にしつつ、その重さを使って大ダメージを与える武器であるようだ。


僕は、どれも魔力をこめると可変するというオリハルコンの特性を生かしたよい武器だと思ったのだった。それゆえに、僕も得たお金を使ってオリハルコンを手に入れてやろうと決めたのである。




そしてメンバーが全員新しい武器を手に入れたということで、今夜は宴だ!とサイアスが提案し、やはり泥酔するまで彼らは飲んだようである。試し切りといこうぜ!とテンションが最高潮であるが故の発言をサイアスがし、今すぐにでもそこらの冒険者と一試合やりそうな勢いだったので、僕が「では、明日、クエストに行きましょう」となだめることで、ようやっとおとなしくなった彼はそのままダウン。他のメンバーも、気持ちよくお酒を飲んだようで、支払額に目が飛び出そうになったが、全員ダウンしてしまったので僕が払っておいた。


それに対しては少し機嫌を損ねたので、やはりサイアスの額に「今朝ギルドで会いましょう」という置手紙を残し、僕も若干ほろ酔いの状態で宿に向かうと、「いい酒が飲めたみたいだな!」と親父さんが作ってくれたスープを飲んで床に就いたのであった。

今回は、いわゆるフラグ回です。(ハジメくんのモノ作りの。)

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