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序章 特性とか世界とか

鬱蒼とした森。よく1chや3chでやっているような、サバイバル系の番組でしか見る機会がないくらいの背の高くて大きな木が生い茂る森。そこにいつかわしくない僕の姿。

どうやら、本当に知らない世界に生み落ちたようである。

見た感じは、鬱蒼とはしているものの木漏れ日が差し、鳥の鳴き声が聞こえ、どことなく幻想的なイメージを与えてくれるこの森は、土と雨の匂いを混ぜたような大自然の香りを僕の鼻腔に届けてくれている。


とにもかくにも、例の神様からはこの世界のことや自分の境遇については一切説明されてないために、この場にい続けると危険なんだなと感じていた。


そして。例の神様が教えてくれた数少ない情報の一つ。僕の言葉はほぼ現実になるという力について、考えをめぐらせることにする。


いったとおりになるというのは、一体全体どういうことなのか、ということである。

額面どおりに受け取るのであれば、僕は常にチートを上書きできる万能選手であるということだが、「ほぼ」という言葉がついている以上、起こらないこともあるということだろう。


というわけで、適当に口走ってみる。


「僕はこの世界の一般的な詳細を知っている。」


そう言った瞬間、頭の中にさまざまな情報が流れ込んできた。


まず、どうやらその程度のことは実現可能であるということがわかった。そして、その効力は一瞬のうちに発揮されるであろうということもわかった。

次点で、この世界のことである。この世界は、例の神様が言ったとおり、剣と魔法の活躍する世界のようだ。

しかも、魔法の発動に必要な条件は多種多様、なんなら、種類もかなり多くあって、ゲームの世界のように魔力というやつも設定されているようで、すごい端的に言うなら、こんな感じである。


すごく魔法の種類が多いRPG。

魔法を使うのには魔力が必要で、効力の高い魔法を使うにはそれ相応の魔力を消費する。消費した魔力は体を休めれば回復し、筋肉のように使えば使うほど成長する、といったような感じだ。

また、魔法の種類によっては特定の種族や条件でしか使えないものもあるらしい。


この世界のことを説明するのなら、まんまゲームの世界のようである、としか言いようがない。

国、村、町が存在し、貿易なんかもあったりするし、国ごとに言語が違ったり、お国柄的な要素として、人が多い場所、亜人族が多い場所、そこの人々が覚える魔法の種類が違う、などといったことである。

ちなみに世界自体の名前は「地球」と、まあ大体そのまんまだなぁと言った感じである。


そして、僕の置かれている状況。

この森の名前は、勇者の眠る森というらしく、その昔、魔王という魔物の王と戦い封印した伝説の戦士が眠る森なのだという。森自体は広いが、それ以外は魔物も出ず安心できる場所だということらしい。


自分のおかれている状況を把握し、この世界のことも大体はわかったので、次のことを試してみよう。


「僕は僕の持っている特性について理解している。」


そう言うと、また情報が頭の中に流れ込んでくる。

僕の特性は2つで、「言霊の支配者」と「モノづくり神」というものである。

概要は神様が教えてくれたので割愛し、詳細を述べることにする。


まず、「言霊の支配者」は、ハッキリ言って完全にチートであった。

情報では、言ったことがほぼ現実となる。となっており、そこには、できないことだけがわかるようになっていた。そこには、

1、基本的には、自分に対する効果ならば全て現実となる。

2、ただし、別の世界への干渉は不可。

とある。


つまり、ほぼ現実になるというのは、自分への強化とか、そういった部分ではなんでもできるということを指すようだ。

たとえば、魔力無限とか、死なないとか、そいうことが言葉ひとつでできてしまうということか。というか後付がいくらでも可能、というあたりがなんともチートである。


そして、「モノづくり神」は、なんでも作ることができる能力だという。

なんでも、というと、ホントに?と思うかもしれないが、本当に何でも作れるようである。前述した言霊の支配者ではできないことをカバーできそうだ。

だが最初から何もかも作れるというわけではなく、素材を集めて徐々に素材や機械を作り、そこからさらに上位のものを作れる…といった具合のようだ。


というわけで、とりあえず何かを作ってみようと思う。


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